ギリシャはエーゲ海の南にあるクレタ島。ギリシャ最大の大きさを誇るこの島には、2,000mを超える山がいくつもあり、サマリア渓谷という人気のトレッキングコースがあると聞いてやってきた。1,230mのスタート地点からクレタ島南岸を目指して深い渓谷を歩く山下り。今回はこのサマリア渓谷を歩く日帰りトレッキングを楽しんだ。
本記事では、実際に行って分かった、ギリシャ・サマリア渓谷・トレッキング&旅行のTipsをお伝えします。
(2016年6月時点の情報です)
目次
その1:トレイルは整備されているが石が多く硬い。ソールが厚めで滑りにくい靴を推奨
標高1,230mの登山口から標高0mの海までサマリア渓谷を降りていきます。整備されているとは言え、ほぼずっと石がごろごろした硬いトレイルです。前半は小さめの石ですが、人が何度も通るためか、かなり表面がつるつるなものもあり、大変滑りやすいです。また後半はかなり大きくごつごつした岩の上を越えながら進みます。
ずっと下り坂ということもあり、足への負担が大きいので、ソールが厚めで滑りにくい靴で歩くことをおすすめします。
その2:トイレと水場は豊富だが、食料は必ず持参すべし
サマリア渓谷のトレイルには、トイレと水場が1km置きぐらいにあり、困ることは少ないと思います。水場の水は飲用可とのことで、ペットボトルにリフィルして飲んでいる人も多かったです。
ただし、売店等はないので、食料やその他必要なものは全て自分で持ち込む必要があります。歩き終えるのに5〜7時間かかるので、ランチや行動食は必ず持って行きましょう。
その3:スタートして8〜11kmあたりがハイライト、そこまで体力とテンションの温存を
全長16kmのトレイルですが、断崖がそそり立つサマリア渓谷らしい風景は、スタートして半分を過ぎてから。それまでは急な下りと滑る石に気をつけながら、どんどん進んでいきましょう。
僕らが訪れた6月下旬は初夏の陽気。トレイルを進むにつれて標高がぐっと下がり、時間とともに太陽も高くなるので、気温が上がり暑さがかなり厳しくなりました。前半は、スタート直後の序盤を除き、時間の経過の割には景色があまり大きく変わらない印象のため、まだかまだかという気持ちになりますが、来たるハイライトに向けて体力とテンションを温存しながら進みましょう。
その4:帰りの船の時間は確認しておこう
トレイルの終着点のアギア・ルーメリは舗装された道路がつながっておらず車で来ることが出来ない街。ツアーでなく個人でトレッキングに来た場合は、ハニアに戻るバスに乗るためには、ここから船に乗ってスファキアまで行くのが定番。
ただし、アギア・ルーメリを出る船が、サマリア渓谷トレッキング後に乗れるような夕方の時間帯には一本しかないため、出発時間に遅れるとハニアに戻れなくなります。
僕らは、17時という情報を事前にネットで見たのでその時間に合わせて下山をやや急ぎましたが、その日は17時半でした。季節や日によって出発時間が変更になっている可能性があります。
アギア・ルーメリに宿泊しない場合、トレッキングの終了時間のリミットは、夕方の船の出発時間になるため、何時までに歩き終えなければいけないのか、あらかじめ確認することをおすすめします。
その5:フルーツジュースで元気になろう
暑い中でのトレッキングでは水分補給が重要です。たくさん汗をかくときは、水だけでなく、塩分や糖分も補いたいところです。手頃なスポーツドリンクのようなものが見つけられない海外で僕らがよく飲むのはフルーツジュース。暑さでバテ気味で行動食を食べる気分ではない時も、ジュースなら飲みやすいです。
スーパーや売店で、様々なフルーツの種類、サイズのものが手頃な価格で手に入ります。僕らは、ギリシャや、同じく暑い中トレッキングしたトルコなどで、水とジュースをたくさん持って歩きました。
なお、サマリア渓谷の公園を出たところには飲み物や軽食を出す売店が2つあります。どちらも生搾りオレンジジュースが名物のようで、トレッカーに飛ぶように売れていました。僕らも飲んでみましたが、果実味があって美味しかったです。
おまけ:クレタ島の過ごし方
宿
クレタ島は東西に長い島。最大の都市イラクリオンから第二の都市ハニアまではバスで3時間ぐらいかかります。サマリア渓谷のトレッキングは、イラクリオンからもハニアからも現地ツアーが出ているようですが、個人で行く場合は、イラクリオンからだとかなり移動時間が長くなるのでハニア周辺で宿を取るのが良さそうです。
僕らは、サントリーニ島からフェリーでクレタ島のイラクリオンに入りましたが、イラクリオン周辺で一泊してクノッソス宮殿などを観光した後、ハニア周辺に宿を変えて、サマリア渓谷をトレッキングしました。
なお、ハニアでちょうど良い安宿が取れなかったので、スタロスというハニアからバスで15分ほどの街に宿を取りました。ビーチがあって静かでのんびりでき、ハニアとはまた違った楽しみ方ができました。
食事
クレタ島は長寿の島としても知られ、オリーブオイルをたっぷりと使ったクレタ料理は、健康的な食事としても注目を集めています。タベルナなどで地元の家庭の味を楽しむのも良いですし、日程に余裕があれば自分で作ってみるのも面白いです。土産物屋や街の本屋には写真が素敵なクレタ料理のレシピ本なども売られています。またクレタ料理の教室やエコツーリズムなどもあるようです。
長期滞在する旅行者も多いクレタ島には、キッチンの付いたスタジオタイプの部屋が手頃な価格からありました。スーパーでは野菜は量り売りが多く、ひとつからでも買いやすいです。僕らはタベルナで食べた料理を参考にクレタ“風”料理を自作して楽しみました。
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サマリア渓谷でのトレッキングって実際どうなの?と気になることがあれば、コメント欄にメッセージいただければ、今回のトレッキングの実体験をもとに、わかる範囲でお答えします!
コメント
コメント一覧 (2件)
こんにちは。はじめまして。
お伺いしたいのですが、トレッキングはツアーに申し込まなくても勝手に歩くことができるのでしょうか。
知っているようでしたら、教えていただきたいです。宜しくお願いします。
YUKIさん、返信遅くなりすみません。サマリア渓谷はトレッキングツアーに申し込まずに個人ウォークで歩くことができます。よろしくお願いします。