韓国の釜山近郊には数多くの山があり、その中でも人気なのが釜山最高峰「金井山・姑堂峰」。釜山中心部から気軽にアクセスでき、眺望の良い稜線歩きと、中腹にある梵魚寺という韓国仏教寺院観光と合わせて楽しむことができる。
(2019年11月時点の情報です)
金井山(クムジョンサン)・姑堂峰(コタンボン)とは
韓国・釜山近郊にある標高801mの山。金井山(クムジョンサン)の稜線上には城壁が築かれており、金井山城とも呼ばれています。金井山の最高峰が姑堂峰(コタンボン)です。中腹には梵魚寺(ポモサ)という韓国仏教寺院があり、観光と組み合わせて訪れるにはぴったりの場所です。
釜山中心部から気軽にアクセスできるため、韓国海苔巻き「キンパ」を片手にピクニックで訪れる地元の家族連れハイカーをたくさん見かけました。僕らも2歳になる娘を連れて歩きました。
歩くルートにもよりますが、10キロほどの行程を5時間前後で歩くことができます。
トレッキングルート
僕らがあるいたルートは、約10キロくらいの行程です。東門から北方面に進み、途中から眺望の良い稜線を歩いて北門に向かい、そこからピストンで姑堂峰に登頂。一旦、北門まで戻りそこから、梵魚寺方面に下山するルートです。(東門→北門→姑堂峰→北門→梵魚寺)
小休憩とランチ休憩も含め5時間半ほどで歩きました。早い人であれば4時間くらいでも歩けるルートかと思います。
トレイルは明瞭で、危険な箇所は特にありませんが、何ヵ所か分岐があるため、地図(Maps Meなどのオフラインマップ)を確認しながら進むと良いでしょう。
僕らが歩いたルート以外では、温泉場駅から金剛公園に向かい、そこからケーブルカーで南門まで上がり、歩き始めるルートもあるようです。南門→東門→北門→姑堂峰→北門→梵魚寺というルートになります。
東門から稜線歩きを経て北門へ
東門からはしばらく樹林帯を進みます。松ぼっくりが転がる針葉樹が印象的でした。緩やかな登りが続き、少し休憩をはさもうかなと思った頃、視界が開けできます。遠くまで続く美しい稜線を眺めることができました。
ここからは城壁に沿って、小刻みなアップダウンを繰り返しながら進んで行きます。振り返れば遠くに広がる市街地や、海雲台方面の広安大橋まで見渡すことができます。
いくつかの小さなピークを越え、北門の手前から少し急な下りとなります。
北門まで行くと、梵魚寺方面から登ってきたハイカーと合流し、賑やかになります。ちょうど良い休憩スポットで、僕らもここで、温泉場駅で買ったキンパを頂きました。
北門から最古峰の姑堂峰へ
ここから最高峰の姑堂峰までは、少し急な登りとなります。少し進んだところに、水場とトイレがあるので、しっかり整えてから、登りに入りましょう。
北門から姑堂峰までは1時間ほど。姑堂峰からは360度の眺望が広がります。紅葉で色付いた山々と、山間に林立する高層マンション群のコンビネーションが印象的でした。
梵魚寺方面へ下山
再び北門まで戻り、そこから梵魚寺方面に下って行きます。樹林帯に入り、一部岩がゴロゴロした歩きにくい区間があります。
ゴールは、韓国仏教寺院の梵魚寺。禅宗の古刹で、沢山の観光客が訪れる人気スポットです。鮮やかに色付けされた寺院は、日本のお寺とはまた違う趣で興味深いです。
アクセス
釜山地下鉄1号線の「温泉場駅」から、東門の登山口まではバスが出ています。改札を出て西側に出ると大通りに面しており、歩道橋を渡った反対車線にバス停があります。203番のバスに乗車し、30分ほどで東門の登山口に到着します。乗客のほとんどがハイカーのため、一緒に下車すれば間違いないでしょう。
トレッキング終了後は、梵魚寺から釜山地下鉄1号線の「梵魚寺駅」へもバスが出ています。90番のバスです。ちなみに「梵魚寺駅」最寄りのバス停が分かりにくく、僕らは乗り過ごしてしまい、終点まで行ってしまいましたが、バスの終点は1号線の「梵魚寺駅」の隣駅になる「老圃駅」で、どちらの駅からでも釜山中心部に戻るのには問題ありませんでした。
気候と装備
僕らが訪れたのは11月上旬で、ちょうど紅葉が綺麗な時期でした(場所によっては終わりかけ)。
緯度は東京とほぼ同じくらいにあり、秋に関東近郊の低山に登るのと変わらない感じでした。東門と北門の近くにトイレと水場(水道)がありますが、水と食料は忘れずに持って行きましょう。
日陰が少ないため、帽子やサングラス、日焼け止めも忘れずに。
夏場に登る場合はかなり暑くなると思われます。
トレイルは固めで歩きやすいため、軽量のトレッキングシューズ、もしくは、しっかりしたスニーカーでも大丈夫かと思います。
食事と宿泊
食事
金井山まで行ってしまうと、食事をしたり、購入する場所はありません。温泉場駅の改札を出たところに、ベーカリーショップと、キンパやおでんを出しているお店がありますが、釜山中心部で予め調達しておいた方が良いでしょう。
たくさんのハイカーが、キンパやキムチなどのお弁当を広げ、ピクニックをしていたのが印象的でした。せっかくなので韓国グルメを持参してトレッキングを楽しむのもいいですね。
宿泊
温泉場駅までは、西面駅などの釜山中心部から、地下鉄1号線で30分程度なので、観光の利便性も考えると、釜山中心部に宿泊するのが良いと思います。僕らは西面駅が最寄りのビジネスホテルを利用しました。
まとめ
韓国釜山は日本から最も近い海外旅行先。成田からは約2時間半、関空からは約1時間半、福岡からは約1時間という近さです。福岡や下関、大阪などからフェリーで訪れることも可能です。
あまりトレッキングのイメージは無いかもしれませんが、金井山・姑堂峰は、釜山中心部から地下鉄とバスを乗り継いで気軽にアクセスできるので、ぜひ旅行と組み合わせて訪れてほしい場所です。
日本からのアクセスのよさ、山の歩きやすさも踏まえると、子連れ海外トレッキングの入門編としても最適な場所だと思います。
僕らがトレッキングした日は、朝食はデジクッパ、昼食はキンパ、夕食は焼肉と韓国グルメを堪能しながら山も楽しんだ一日でした。
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