アドリア海の真珠として、たくさんの観光客を魅了するクロアチアの城砦都市ドゥブロヴニク。街の背後にあるスルジ山からは、このオレンジ色の屋根が並ぶ城壁に囲まれた旧市街を上から見下ろすことができる。ケーブルカーでもアクセス可能だが、僕らは少しずつ変化する景色を楽しみながらトレッキングで訪れた。
(2016年7月時点の情報です)
ドゥブロヴニク・スルジ山とは
ドゥブロブニクはクロアチア南部のアドリア海沿岸に面した都市で、城壁に囲まれた旧市街は世界遺産に指定されています。その美しい景観から「アドリア海の真珠」とも謳われ、多くの観光客を集めています。
スルジ山はドゥブロブニクの街の背後にそびえる標高412mの山。ケーブルカーで訪れることも歩いて登ることも可能です。頂上からはドゥブロブニクの街とその先に広がるアドリア海を眺めることができます。
スルジ山へのトレッキング
僕らはもちろん徒歩でスルジ山に登りました。ドゥブロヴニクに到着した日の夕方、夕暮れのタイミングに合わせて宿を出発。
登山口は、旧市街からは坂道が続く住宅街を抜けた先にあります。少しわかりにくい場所にあるので、オフラインマップ等で場所を確認しながら目指しましょう。結構な坂の上にあるので旧市街周辺から訪れる場合は市内バスの利用をオススメします。登山口の近くにバス停があります。僕らは、登山口の近くの宿に宿泊したため、歩いて訪れました。
しばらくは森の中を歩く
登山口からは森の中の未舗装路を歩きます。歩き始めはゴロゴロした岩が多く、少し歩きにくい印象でしたが、しばらくすると一定の傾斜の坂道となり、歩きにくい箇所は少なくなります。
森を抜けるとアドリア海が広がり、ドゥブロヴニクの街も眼下に広がるようになります。
夕日に染まるドゥブロヴニク
徐々に太陽が低くなって、横からドゥブロヴニクの街を照らします。オレンジ色の屋根の塊が夕日に染まっていきます。
高い場所から見下ろす旧市街は、アニメやゲームに出てきそうな独特の雰囲気があり、世界各地からたくさんの観光客を集める理由がわかります。魔女の宅急便の街のモデルになったとも言われてますね。モンテネグロ・コトルの旧市街と比べると、面積が広く、よりしっかりと外壁に囲まれ、強固な城塞都市に見えます。
アドリア海に沈みゆく夕日
比較的ゆったりとしたペースで歩いて2時間ほどでスルジ山の山頂へ。ちょうど夕日がアドリア海に沈むタイミングになりました。徒歩で登るとスルジ山の山頂にある博物館の裏手に出ます。そこから山頂の小高い丘に上がることができ、そこからサンセットを眺めました。ケーブルカーの山頂駅からは5分ほどの場所です。たくさんの人が夕日を見るために、集まっていました。
ドゥブロヴニクの夜景
夕日が沈んだ後は、ケーブルカーの山頂駅方面へ。旧市街を見下ろすには、こちらの方が良さそうです。徐々に暗闇に沈んでいく街を眺めてから、下山開始。
下りも徒歩です。日が沈むとあっという間に暗くなるので、ライトは必須です。僕らは宿が登山口の側だったため徒歩で降りましたが、そうでない場合、夜はケーブルカーが安全でしょう。
ドゥブロヴニク市内観光
スルジ山へ登った翌日はドゥブロヴニクの市内観光。旧市街の周りを囲む城壁をぐるっと歩いて回ったり、中世の雰囲気を色濃く残す旧市街の町並みを楽しんだりしました。
アクセス
僕らは、モンテネグロのコトルからバスでドゥブロブニクを訪れました。バスで3時間ほどです。ドゥブロブニク観光とセットでコトルにも訪れる人も多いようです。片道20ユーロで、大きな荷物は預ける際に別途1ユーロ必要となります。
モンテネグロ・コトルのまとめ記事はこちら
https://trailtravelers.net/montenegro-kotor/
その他クロアチア各地からのバスでのアクセスに加え、飛行機や、イタリアのバーリからフェリーでアクセスすることも可能です。僕らはドゥブロヴニク観光のあとは、夜行バスでクロアチアの首都ザグレブまで移動し、プリトヴィッツェ湖群国立公園などを楽しみました。
プリトヴィッツェ湖群国立公園のまとめ記事はこちら
https://trailtravelers.net/croatia-plitvice/
ドゥブロブニクのバスターミナルは旧市街より少し離れた場所にあります。バスターミナルから旧市街まではローカルバスを利用します。市内のバス移動はドゥブロブニクカードという観光地の入場パスとセットになった割引パスを購入すると便利です。詳しくは公式サイトをご参照ください。
気候と装備
僕らが訪れた7月初旬はバケーションシーズン到来の初夏ということで日中は日差しがきつく、半袖短パンで過ごせる気持ちの良い気候でした。ドゥブロブニク近くのビーチは海水浴でたくさんの人が賑わっていました。夜は少し冷え込みました。
スルジ山へのトレッキングは、未舗装路が続きます。僕らはスポーツサンダルで登りましたが、歩きやすいスニーカーの方が良いでしょう。
日差しがきついので、日焼け対策と水をたっぷり持って行きましょう。途中に売店などはありません。山頂のケーブルカー駅には売店・レストランがありました。
夕方から登り、夕日を見てから徒歩で下山する場合は、ヘッドライトや懐中電灯を持って行きましょう。
食事と宿泊
ドゥブロブニクは人気の観光地であり、レストランや宿泊施設はたくさんあります。宿泊施設は旧市街の中にあるものが人気が高く、値段も高くなる傾向になります。
僕らは、Apartment & Rooms Stellaという旧市街の外にある宿を利用しました。スルジ山への登山口にとても近く、トレッキングをする僕らにはぴったりの宿でした。親切な老夫婦が宿のオーナーで清潔感があり、ベランダからはアドリア海を眺めることができました。山側にあり、最寄りのバス停からも少し坂道を歩くため、スーツケースなどで訪れる場合にはあまり向かないかもしれません。旧市街までは坂を下っていくため歩いて訪れることができますが、宿へ戻る場合は上り坂となるためバスを利用しました。
まとめ
世界遺産や絶景をまとめた本に必ずと言っていいほど登場するのが、クロアチア・ドゥブロヴニク。アドリア海に面し、海に浮かぶ要塞のようにも見える旧市街の景観は、独特の存在感がありました。ケーブルカーだと約3分で登れてしまうスルジ山ですが、時間がある人やトレッキング好きな人は歩いて登るのもオススメです。少しずつ変化する街の景観を楽しむことができます。
世界のトレイルを巡る旅の全体概要はこちら
https://trailtravelers.net/worldtravel-route/
コメント