美しい渓谷から始まり、湖と滝、森林限界を超えた山岳エリアまで多様な風景を楽しめるルートバーントラック。苔生すブナの原生林、谷底に広がる草原と清流、のどかな風景を楽しめるグリーンストーントラック。この二つの人気トラックを繋げて、四泊五日のトレッキングを行った。
本記事では、ルートバーントラック・グリーンストーントラックでのトレッキングに実際に行ってわかったことをまとめました。
(2017年1月時点の情報です)
その1:苔好きには絶対おすすめのトレイル
透き通った渓流、ブナの原生林、広がる草原、森林限界を越えた山岳風景、等々。ルートバーントラック、グリーンストーントラックは様々な魅力がぎゅっと詰まったトレイルでした。
その中でも僕らを驚かせたのは、苔生した森の美しさです。特にマッケンジー湖周辺の森は、巨木が生い茂り、何センチもの厚さがある何種類もの苔が、幹や枝や岩に張り付いて、辺り一面がすべて苔という世界。苔のスケールでは屋久島の森を越えているのではないかと思うほどでした。
ルートバーントラックは山岳風景、グリーンストーントラックは草原風景のイメージでいたので、もちろんそれらも脳裏に焼き付く素晴らしい光景でしたが、加えて森の美しさは想像以上。苔生す原生林ではこの旅で一番のトレイルになりました。屋久島のような雰囲気が好きな方はきっと楽しめると思います。
その2: ルートバーントラックの山小屋・キャンプ場の予約がいっぱいの時に検討しうる選択肢
ルートバーントラックの山小屋・キャンプ場は事前予約・決済が必要です。人気のため早くから予約は埋まっていきます。トレイルを管理しているDOC(ニュージーランド環境省)のサイトからネットで手続きできます。
僕らがニュージーランドの日程を検討し始めた10月上旬には、歩く予定をしていた1月上旬のルートバーントラックの山小屋とキャンプ場の予約はほぼいっぱい。ルートバーントラックとともに人気の高い、ミルフォードトラックやケプラートラックも同じ状況でした。
それでもニュージーランド南島をトレッキングしたい!という場合に、検討しうる選択肢はいくつかあります。
まずはキャンセル待ち。DOCの予約サイトを頻繁にチェックしていると、どうやら予約日の直前になると一、二件空きが出ることもある様でした。僕らはギリギリまで待った結果、幸い歩く予定の日の二日前にようやくキャンプ場のキャンセルが出て滑り込むことができました。登山口へのアクセスはキャンプ場の予約が完了してから手配しました。
この場合、キャンセルが出なかったときはどこを歩くかも検討が必要です。僕らはリースダートトラックを候補に考えていました。こちらは山小屋の予約が不要で、四泊五日程度で歩けます。リースダートトラックを歩くにしてもルートバーントラックを歩くにしても、クイーンズタウンやグレノーキー等が拠点となるため、トレッキング前後の宿泊はルートバーントラックのキャンセルが出るかに関わらず事前に手配できます(ニュージーランドのハイシーズンは山小屋だけでなく、街のホテル等も予約でいっぱいになることがあります)。ただし、リースダートトラックは湿地帯や渡渉があり、ルートバーントラックより難易度が高い気がしました。もしくは、ルートバーントラックとアクセスが近いという観点からは、今回僕らがルートバーントラックと組み合わせて歩いたグリーンストーントラックもおすすめです。グリーンストーントラックとケイプルストラックを組み合わせて周回コースにすれば三泊四日程度で歩けます。グリーンストーン、ケイプルスともに山小屋の予約は不要です。
また、ガイドツアーに参加すれば希望の日程で歩くことができる可能性もあります。ガイドツアーの山小屋(ロッジ)は、個人で手配する山小屋(ハット)とは別に設置されており、料金はそれなりにかかりますが、設備、料理等は抜群です。
なお、ルートバーントラックの山小屋・キャンプ場の予約がなくても、日帰りであれば歩くこと自体は可能です。苔生すブナの原生林や清流は、ルートバーントラックの登山口であるルートバーンシェルターやザ・ディバイドから少し歩くだけでも楽しめると思います。現地ではトレイルランニングスタイルで駆け抜けていく人もしばしば見かけました。ルートバーンシェルターからハリスサドル・コニカルヒルまでの往復や、登山口からの帰りのアクセスが確保できればそのまま一日で走り抜けるという人もいるようです。
その3: 食糧買い出しはクイーンズタウンの街中以外がお手頃価格
ルートバーントラックやグリーンストーントラックの拠点となる街のひとつであるクイーンズタウンは、リゾート・観光名所といった雰囲気でおしゃれなレストランやファッション・雑貨店がたくさん。湖沿いの景色も素晴らしいです。
ただし、街の中心部にはあまりお手頃なスーパーマーケットはありません。Four Squareというスーパーと小さなアジア食品店がありますが、値段はそれなり。お手頃価格でトレッキング食糧の買い出し等をしたい場合は、別の街であらかじめ調達しておくか、車等の移動手段があれば少し郊外の大型スーパーまで出かけるほうがおすすめです。
僕らは、ルートバーントラックを歩く前に滞在していたワナカにあるNew Worldというスーパーマーケットで買い出しをしていきました。他にも、countdownという店やPAK’nSAVEという店が安いようです。
トレッキングレポートはこちら
https://trailtravelers.net/newzealand-routeburn-greenstone1/
https://trailtravelers.net/newzealand-routeburn-greenstone2/
https://trailtravelers.net/newzealand-routeburn-greenstone3/
https://trailtravelers.net/newzealand-routeburn-greenstone4/
トレッキングルート、アクセスと準備、気候と装備、食事と宿泊等のまとめ記事はこちら
https://trailtravelers.net/newzealand-routeburn-greenstone-summary/
コメント
コメント一覧 (3件)
初めまして。
12月にニュージーランド行きを考えている優と申します。質問失礼します。
ルーンバーントレッキングを予定していますが、山小屋が満室の為、筆者さんと同じようにキャンセル待ちをしている状態です。
現在、ルートバーンシェルターは空きあり
ルートバーンフラッツ小屋がfull
マッケンジー湖小屋がfullといった状態で、ルートバーンシェルターを予約し、マッケンジー湖小屋のキャンセル待ちをするか迷っています。もし、マッケンジー湖小屋の予約が取れなかった場合、ルートバーンシェルターをキャンセルすることになり、それにより、キャンセル料はかかりますのでしょうか?
もしお分りであるようでしたら教えていただければと思います。よろしくお願いします。
優さん、はじめまして。ルートバーントラックを検討されているのですね。
まず、ルートバーンシェルターですが、こちらは、小屋(ハット)でもキャンプサイトでもなく、避難小屋という位置付けで予約可能な施設ではなかったような気がします。今一度ご確認された方が良いかと思います。
ハットやキャンプサイトはキャンセル規定があり、14日前まで10%、3日前まで50%、1日前まで75%、当日100%のキャンセル料が発生するようです。
(予約サイトのページの一番下にTerms and Conditionsのリンクがありますのでご確認ください)
よろしくお願いします。
非常に分かりやすい返答ありがとうございます。検討してみます!本当にありがとうございます(^^)!!