南米最後のトレッキングはチリ・パタゴニアにあるパイネ国立公園。1日の中に四季があると言われるほど目まぐるしく変化する天候、吹き飛ばされそうなほど強い風、天に向かってそびえる奇岩の塔群、南国の海のように鮮やかな色をした湖など、パタゴニアの厳しさと魅力を詰め込んだような場所だ。
Wコースという人気ルートを三泊四日で歩いたトレッキング初日のレポートです。
(トレッキング実施日:2016年12月12日)
Day1 概要
- スタート地点 パイネ国立公園入り口
- ゴール地点 セレンキャンプ場
- 10時00分出発 15時40分到着(休憩込み)
- 行動時間 5時間10分(休憩除く)
- 距離 約16km
期待と不安が入り混じる
パイネ国立公園は広く、トレッキングルートの全長は250キロメートルにも及ぶ。パイネの山々をぐるっと一周するサーキットコース(7泊8日程度)、南側の展望地を巡るWコース(4泊5日程度)が人気のコースだが僕らは予約できたキャンプ場・山小屋の関係上、一部サーキットのルートを歩く変則的なWコースを3泊4日で歩いた。
僕らを乗せたバスはアマルガ湖近くのパイネ国立公園入口で停車。全員がバスを降りる。ここで国立公園パスを購入し、国立公園内の各種ルールの説明を受ける。
数十名のハイカーが一箇所に集まる光景は独特なものがある。それぞれのハイカーがこれから過ごす数日間のジャーニーを前に、期待と不安を入り混じらせたような面持ちをしていた。空はどんよりと曇り、時折飛ばされそうになるほど強い風が吹いた。

国立公園の入り口で、入場チケットを購入し、トレッキングルールの説明を受ける

どんよりとした曇り空に、どことなく緊張感を感じた
自然の厳しさを感じるトレイル
ほとんどのハイカーは再びバスに乗り、ホテルラストーレス方面もしくはペオエ湖方面に移動する。通常これらの場所がパイネトレッキングのスタート地点となるが、僕らは少し変則ルート。僕らは初日にサーキットコースの東側を一部歩いてから、二日目以降Wコースを東側から西側へ進むルートを歩く。初日の目的地はセレンキャンプ場で、国立公園入口からそのまま歩き始める。
厳しい自然を生き抜く背丈の低い草木、山火事により立ち枯れた木々を越え、白濁したミルキーブルーのパイネ川の脇を進んでいく。

僕らは国立公園入り口からトレッキングスタート

セレンキャンプ場方面に進むハイカーは僕ら以外に誰もいないようだ

白濁したミルキーブルーのパイネ川沿いを進んでいく
綿雪が舞い降りたような光景
やがて広い草原が見えてくる。緑の草原だが一面がうっすらと白い。まるで綿雪が舞い降りたような光景だった。近づいてみるとそれは何十万いやおそらく何百万もの数の白い花(カモミールだろうか?)が一斉に咲く花畑だった。そこには厳しい自然をイメージしてきた僕らの予想を裏切る穏やかなパタゴニアの春があった。放牧されていた馬たちもこの夢のような世界を楽しんでいるように見えた。

草原がうっすらと白い

穏やかな風に吹かれふわふわと揺れる白い花と気持ちよさそうな馬
セレンキャンプ場へ
事前に入手していた地図から、この日の行程は9キロほどと思っていたのだが、実際はもっと遠く16キロほどだった。歩き始めて5時間ほどでセレンキャンプ場へ到着。
既にたくさんのテントがあり、穏やかな日差しの下、ハイカーそれぞれが自分たちの時間を楽しんでいた。

結構歩いてようやくキャンプ場の案内板が出てきた

セレンキャンプ場。中央に見えるのが管理小屋でその周りにテントを張る
ハイライトと改善点
<ハイライト>
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綿雪が舞い降りたような真っ白の花畑
厳しい自然をイメージしてきた僕らの予想を裏切る穏やかなパタゴニアの春!
どこまでも続く白い花畑にテンションが上がった!
<改善点>
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山小屋、キャンプ場ともに予約がいっぱい
当初は、Wコースを西から東に三泊四日で抜ける予定だったが、一部の山小屋・キャンプ場の予約が既にいっぱいだった・・・
わずかに空いていた一部の山小屋・キャンプ場を組み合わせて、なんとか変則的なWコースを歩き始めることができたが、もっと早めに予約を入れておくべきだった
二日目、三日目、四日目のトレッキングレポート、まとめ記事はこちら
https://trailtravelers.net/patagonia-torres-del-paine2/
https://trailtravelers.net/patagonia-torres-del-paine3/
https://trailtravelers.net/patagonia-torres-del-paine4/
https://trailtravelers.net/patagonia-torres-del-paine-summary/
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