南米最後のトレッキングはチリ・パタゴニアにあるパイネ国立公園。1日の中に四季があると言われるほど目まぐるしく変化する天候、吹き飛ばされそうなほど強い風、天に向かってそびえる奇岩の塔群、南国の海のように鮮やかな色をした湖など、パタゴニアの厳しさと魅力を詰め込んだような場所だ。
Wコースという人気ルートを三泊四日で歩いたトレッキング三日目のレポートです。
(トレッキング実施日:2016年12月14日)
Day 3 概要
- スタート地点 セントラルキャンプ場
- ゴール地点 クエルノス小屋
- 10時40分出発 17時20分到着(休憩込み)
- 行動時間 5時間40分(休憩除く)
- 距離 約11km
パタゴニアの豊かな自然
今日はセントラルキャンプ場からノルデンフェールド湖の北岸を西に向かって歩き、クエルノス小屋まで進む。距離は約11kmのため比較的ゆっくりと起きて、準備を済ませ出発。
こんもりとした棘のある植物が黄色い花をつけ、一面が黄緑色のトレイルを抜けていく。クチバシの長い鳥、不思議な形のオレンジ色の花など、パタゴニア独特の豊かな自然を楽しみながら歩く。
稜線歩きのような開放感
右手にはうっすらと雪をかぶり険しくそそり立った山々。左手には太陽に照らされてそこから光を放つかのように明るい水色をしたノルデンフェールド湖。空を見上げれば山で湧き上がった雲が強い風に乗り、ノルデンフェールド湖に世界地図のような影を作って右から左へと流れていく。足元は腰丈くらいの樹木が続くため、視界が開け、どこまでもこの見渡せる。稜線ではないが、まるで北アルプスの稜線上を歩いているような開放感があった。
徐々に嵐の大地へ
午後になって風が強くなり始め、穏やかだったノルデンフェールド湖に白波が立つようになる。やがて右手に白と黒のコントラストが印象的なクエルノスパイネが見え始め、しばらくしてクエルノス小屋に到着。小屋に着くと同時に雨となった。嵐の大地と呼ばれるパタゴニアがいよいよ顔を見せはじめた。
快適な山小屋へ
今日は山小屋泊。基本的に山ではキャンプを続けてきた僕らだが、ここではキャンプサイトに空きが空く、久々に山小屋泊となった。パイネトレッキングは人気が高く、山小屋泊、テント泊ともに事前予約で埋まってしまう。かつては予約不要のキャンプサイトや、国立公園入口で予約するキャンプサイトがあったようだが、2016年10月からは無料のキャンプサイトを含めすべての宿泊施設が予約制となった。ネットでも予約できるようになったため、早くから予約で埋まってしまう。ルール上は予約が無ければパイネ国立公園内に入ることもできなくなったので注意が必要だ。
パイネの山小屋は素泊まり、食事付きが選べる。僕らは素泊まりにしたが、山小屋の食事はスープ、メインにデザートが着く豪華なもので、軽快なBGMに乗って漂う匂いと賑わいは、街のお洒落なレストランそのもの。山小屋泊でも寝袋もしくはシーツが必要だが、食料などの荷物を大きく減らせる点で、食事付き山小屋泊のトレッキングができるのは広くパイネ人気を高めている理由の一つだろう。多くの山小屋でシャワーが利用できるのも特徴だ。ちなみに国立公園内には山小屋以外にさらにグレードの高いホテルがあり、パイネの山々を眺めながら優雅に過ごすこともできる。
ハイライトと改善点
<ハイライト>
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稜線歩きのような開放感のあるトレイル
この日は有名な展望ポイントがない移動日のような行程
それでも、明るい水色をしたノルデンフェールド湖の景色や、様々な動植物を楽しめる開放感のあるトレイルは、歩くことが大好きな僕らにとっては最高のルートだった!
<改善点>
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特になし!
初日、二日目、四日目のトレッキングレポート、まとめ記事はこちら
https://trailtravelers.net/patagonia-torres-del-paine1/
https://trailtravelers.net/patagonia-torres-del-paine2/
https://trailtravelers.net/patagonia-torres-del-paine4/
https://trailtravelers.net/patagonia-torres-del-paine-summary/
世界のトレイルを巡る旅の全体概要はこちら
https://trailtravelers.net/worldtravel-route/
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