広大な森の中に大小16の湖が階段状になって点在し、それを92の滝が繫いでいる。プリトヴィッツェ湖群国立公園は、クロアチアを代表する国立公園で、透明なエメラルドグリーンの湖群を眺めながらゆっくりと散策ができるクロアチアの人気の観光スポット。この幻想的な世界を楽しむべく、首都ザグレブから日帰りで訪れた。
(2016年7月時点の情報です)
プリトヴィッツェ湖群国立公園とは
クロアチアを代表する国立公園で、美しい森とたくさんの湖、滝を楽しむことができます。エメラルドグリーンの湖は石灰質の堆積物により階段状になっており、それを小さな滝が繫いでいます。湖は16、滝は92もあるそうで、場所や日差しの強さ、季節によって、湖は様々な色に変化するそうです。
公園内は遊歩道が整備されており、幻想的な世界の中をハイキングで楽しむことができるため、たくさんの人が訪れる人気の観光スポットとなっています。
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エメラルドグリーンの湖と滝がたくさん
プリトヴィッツェ湖群国立公園でのハイキング
プリトヴィッツェ湖群国立公園は、連なる複数の湖に沿って、ハイキングルートが整備されており、南北に細長い形をしています。国立公園の入り口は2箇所あり、それぞれにバス停、駐車場があります。僕らは北側の入り口から公園内に入りました。
ハイキングルート
ハイキングルートは大きく4つ紹介されていました。体力と使える時間に合わせて適切なルートを選択しましょう。僕らは4〜6時間で歩くことができる8kmのルートを歩きました。
南側が川の上流、北側が下流となるため、北側から南側に向かって歩くと、流れ落ちる滝を正面に見ながら進むことができます。
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僕らは右側のエリア(北)から歩き始め、左側(南)に進みました
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推奨ルートは4つ。僕らが歩いたのはCルート。園内の案内板にもルート番号が振られているので確認しながら進むことができます
スタートは落差のあるダイナミックな滝
北側の国立公園入り口から歩き始めると、すぐに右手にエメラルドグリーンの湖に流れ落ちるダイナミックな滝が見えてきます。北側は落差の大きい滝が集まっているエリアとなります。
滝を眺めながら緩やかな坂を下っていきます。湖にたどり着くと、その透明度に驚かされます。湖に沈む倒木や水草、そしてその間を泳ぎ抜けていく魚たちを、くっきりと眺めることができます。
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最初に姿を見せるのはダイナミックな滝エリア
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滝の落下地点は人気のビュースポット。たくさんの人で賑わっていました
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この透明度!魚たちも気持ち良さそう!
湖の上を歩く
遊歩道の一部は、湖の上に作られており、透明な湖を間近に感じながら歩くことができます。まるで湖の上を歩いているような気分!
階段状に流れ落ちる滝と湖がいくつも迎えてくれます。木漏れ日に照らされて輝く湖はとても幻想的でした。
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湖の上に組まれた遊歩道を歩いていきます。綺麗に整備されています
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こんな世界を歩き回れるなんて、まるで夢のよう
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階段状に湖が繋がっています
フェリーに乗ってショートカット
公園の中ほどにある湖は大きいため、フェリーでショートカットすることができます。フェリーの利用料は入場料に含まれています。多くの人はこのフェリーを利用しますが、時間がたっぷりある人は、湖畔を歩いて進むこともできます。フェリー乗り場の近くには、レストランや売店がありました。
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フェリーに乗船して、大きな湖をショートカット
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この日は複数のフェリーが湖を往復していました
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対岸につきました。乗船の行列ができていました
幻想的な世界にうっとり
フェリーを降りてからも、エメラルドグリーンの世界がどこまでも広がります。いつまでもこの幻想的な世界に浸っていたい。そんな気分にさせられるエリアでした。
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再び歩き始めます。幻想的な森の奥へ
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どこまで行っても透明度の高い滝と湖
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遠くからでも湖に沈む倒木を見ることができます。それほどの透明度なのです
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太陽に照らされて、光を放つように明るく輝く湖
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階段状の湖を説明した案内板がありました
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日陰は日陰で、吸い込まれそうな深い緑色
最後は電動バスに乗ってスタート地点へ
Cコースの最後まで歩き、ちょっぴり歩き疲れてきたタイミングで、園内を周遊する電動バスの乗り場へ。こちらも入場料金に含まれるため無料で利用できます。歩いてスタート地点まで戻ることもできますが、時間節約のためバスに乗車して戻ります。
バスを降りてから、国立公園の出入口のゲートまで少し歩くのですが、ここからは今日歩いてきた湖を上から見下ろすことができます。最後にまた素晴らしい絵になる絶景を見せてくれました。
そして出入口のゲートへ。程よい疲労感に包まれ、帰りの車では爆睡。大満足のプリトヴィッツェでした。
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園内を走る電動バス。クリーンエネルギーで空気も綺麗!
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上から湖を見下ろし、今日という日を振り返る
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幻想的な世界に別れを告げます
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入場ゲートに戻ってきました
アクセス
クロアチアの首都ザグレブから車やバスを利用し、約2時間でアクセス可能です。ザグレブのバスターミナルからは1日10本以上バスが出ています。帰りのバスはプリトヴィッツェが始発ではないため、満席で乗車できない場合もあり、注意が必要です。チケットはオンラインで購入可能です。時刻表の確認・チケットの購入はこちら。
僕らは宿泊していたホステルで企画していた日帰りツアーに参加しました。費用は路線バス利用時よりも少し割高にはなりますが、ホステル発着で便利であったこと、帰りのバスが満車で乗れないといった心配も無いことから、ツアーで参加しました。
公園内に入るために入場チケットが必要です。公園内を走るバスやフェリーの料金は入場チケットに含まれるため、無料で乗車することができます。
入場料金
7、8月: 大人:180クーナ(子供:80クーナ)
4~6月、9~10月: 大人:110クーナ(子供:55クーナ)
11~3月: 大人:55クーナ(子供:35クーナ)
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地図が描かれた入場チケット
気候と装備
僕らが訪れた7月は初夏。朝晩は涼しいものの晴れると日差しがきつく、暑さを感じました。たくさん木々に囲まれており、日差しを遮る場所もたくさんありますが、帽子やサングラスはあった方が良いでしょう。飲料水も忘れずに。
プリトヴィッツェ湖群国立公園は1年中オープンしており、夏が一番人気のようですが、秋の紅葉シーズンも大変美しいとのことです。冬は銀世界、色を失ったモノトーンのプリトヴィッツェも気になりますね。季節によって営業時間・入場料金が変わるので注意してください。
公園内は、綺麗な遊歩道が整備されており、アップダウンもあまり無いので、歩きやすいです。トレッキングシューズである必要はありませんが、そこそこの距離・時間を歩くので、歩きやすいスニーカーやスポーツサンダルが良いでしょう。
食事と宿泊
公園の入り口及び内部に、売店とレストランがあります。僕らは飲料水と軽食を持参しました(参加したツアーに、水とサンドウィッチが付いていました)。暑かったのでアイスを買って食べている人が多かったです。
僕らはザグレブから日帰りで訪れましたが、宿泊することも可能です。公園内にホテルがあり、入場チケットの半券にスタンプを押してもらえば、再入場が可能とのことです。お手頃な宿となると、公園外で探す必要がありますが、少し距離があるため、注意が必要です。
僕らがザグレブで宿泊したHostel Explorer(旧Hobo Bear Hostel)はこちら。部屋もキッチンも綺麗で快適でした。ザブレブの中心部にあり、歩いてザグレブ市内観光もできます。
参考にしたサイト
プリトヴィッツェ湖群国立公園公式ページ
プリトヴィッツェ湖群国立公園の公式ウェブサイトです。入場料金・営業時間の最新情報はこちらでご確認をお願いします。
まとめ
クロアチアの観光名所として、ドゥブロヴニクと並ぶ人気のプリトヴィッツェ。ザグレブから日帰りで訪れることができるのでクロアチアを訪れる際は必ず訪れておきたい場所です。
人気の観光地ということで、たくさんの人で溢れかえっています。本当はこの美しくて静かな森を独り占めしたいところでしたが、なかなかそうは行きませんね。
僕らはこの後、ザグレブから国際列車で隣国スロベニアに入り、トリグラウ国立公園をトレッキングしました。プリトヴィッツェは公園の散歩みたいな感じなので、本格的なトレッキングであれば、トリグラウ国立公園もオススメです!
https://trailtravelers.net/croatia-dubrovnik/
https://trailtravelers.net/triglav-summary/
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