ブランカ山群サンタクルス谷を歩いた僕らはインカ帝国時代の空中都市マチュピチュを目指した。ここはいつか行ってみたい場所としてずっと昔から頭の中にあった憧れの場所。世界遺産マチュピチュを真上から見下ろすことができるワイナピチュへのトレッキングも行った。
(トレッキング実施日:2016年11月26日)
概要
- スタート地点 ワイナピチュ登山口
- ゴール地点 ワイナピチュ頂上
- 7時00分出発 8時00分頂上到着 10時00分下山(休憩込み)
- 行動時間 2時間00分(休憩除く)
- 距離 不明(往復で1〜2km程度と思われる)
ペルーレイルでマチュピチュ村へ
ゆっくりと動き出した列車はウルバンバ川沿いに沿ってアンデス山脈の奥地に入り込んで行く。とうもろこし畑が広がる農村風景から、次第に急峻な山に挟まれた渓谷を進むようになる。はじめは、ブランカ山群サンタクルス谷を歩いたときに見たようなサボテンやエアープランツが所々に見えていたが、いつのまにか深い緑が生い茂るジャングルのような景色に変わって行った。
サンタクルス谷トレッキングを無事に終えた僕らは、その日のうちに夜行バスに飛び乗り、翌朝リマへ。そこから飛行機でインカ帝国の首都だった町クスコへ移動し、そこからバスと電車を乗り継いでマチュピチュを目指していた。
(参考)サンタクルス谷トレッキングの記事はこちら
https://trailtravelers.net/peru-huaraz-santa-cruz-summary/
列車はマチュピチュ村アグアスカリエンテスに停車。ホームのすぐ側で、鮮やかなスカート姿に帽子を被ったインディヘナのおばちゃんたちが野菜や果物を売る風景を以前に見たことがあったが、今はオシャレなカフェレストランが立ち並ぶ場所に変貌していた。
いつかマチュピチュに行ってみたい。そう思ってからかなりの月日が流れたのかもしれない。
ジャングルの奥深くへ
翌朝5時にバス乗り場へ向かう。バス乗り場は、谷に向かって流れ込む渓流沿いの坂道にあって、雰囲気はどこか日本の温泉街を感じさせた。
30人乗りほどのマイクロバスは急な山の斜面を何度もターンしながら高度を上げて行く。どこを見ても鬱蒼とした木々に覆われた崖のように鋭い山と深い峡谷の眺め。この山の上にインカ帝国の村があったとは信じ難かった。
姿を現した天空都市
規則正しく作られた階段状の遺跡は朝日に照らされてオレンジ色に染まり、僕らを迎えてくれた。宙空に浮かぶようなその姿は堂々として、インカ帝国の偉大さを来る者に見せつけるようだった。今まで写真でしか見たことのない別世界のものが、圧倒的な存在感を持って僕らの目の前にあった。
しばらくその空気感を味わった後、写真撮影に無言で応じる大人しいリャマの側を抜け、僕らは正面にそびえ立つこんもりとした山を目指した。
マチュピチュを真上から見下ろす山
ワイナピチュはマチュピチュ遺跡をほとんど真上のような角度から見下ろすことができる山だ。1日400人の入山規制があるため、僕らは朝7時のチケットを1ヶ月前に予約してこの日を迎えた。
ワイナピチュはロケットのような形で、遠くから見るととても登れるような山には見えない。トレイルは山肌に沿って急な階段状になっており、最後はかなりの角度の石段を両手を使ってよじ登るような状態だった。その高度感に少々顔を引きつらせながら1時間ほどで頂上へ!
世界の頂点のような場所
頂上から見下ろすマチュピチュは小さく、ミニチュア模型のようで、それは山の上に造られた遺跡の完成度が高いものであることを証明していた。
頂上は狭く30人ほどの人が岩に腰掛けるといっぱいになる。朝7時に入山できるのは200人(残り200人は朝10時からだ)。岩の上でゆっくりと時間を過ごせるのは頑張って登り早く頂上に着いた人へのご褒美だ。空から見下ろすマチュピチュ遺跡を眺めながら、みんな思い思いにそれぞれの時間を楽しんでいる。ここは多くの人にとって、いつか来てみたかった場所なのだろう。
マチュピチュを上から見下ろすこの場所はまるで世界の頂点にいるかのようだった。僕らも例に違わず、眺めの良い岩の上で1時間ほど過ごした。
インカ時代の生活が見え隠れ
ワイナピチュからの下山途中で、マチュピチュとの間にある別の山に登ることができる。ここからは適度な距離でマチュピチュを眺めることができ、ミニチュアのようなワイナピチュからの景色よりも迫力を感じることができた。
ワイナピチュを降りてからはマチュピチュ遺跡を歩いて巡る。綺麗に石積みされた神殿、都市の内部を流れる水路、規則正しく並ぶ段々畑。インカ時代にそこにあった生活を想像し、憧れのマチュピチュに思いを馳せてゆっくり見て回っていると、あっという間に夕方近くになっていた。
マチュピチュ村に戻り、メルカド(市場)で牛肉をトマトとタマネギを炒めてご飯に乗せたペルー料理ロモサルタードを食べ、1日歩き回って消費したカロリーを取り戻した。
ハイライトと改善点
<ハイライト>
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憧れのマチュピチュが目の前に現れた瞬間
入場ゲートをくぐって先に進むと、石で造られた段々畑に出る。まだ低い太陽が遺跡をオレンジに照らして、僕らを出迎えてくれた。
ついに来たんだ・・・という感慨深い瞬間だった! - 空の上にいるようなワイナピチュからの眺望
約1時間かけて壁のような急な階段を登った先は、まさに空の上。
マチュピチュがまるでミニチュアのように小さく美しく見えるワイナピチュからの眺望は、苦労して登っただけの素晴らしさがあった!
<改善点>
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特になし!
歩き終えて
ワイナピチュは想像以上に急峻な山で、場所によっては手すりや石段を掴みながら慎重に一歩一歩よじ登った。その分、頂上からの高度感は抜群で、天空の都市といわれるマチュピチュを上から見下ろすという絶景ロケーションを楽しむことができた。
1日400人という貴重なチケットを1か月前にようやく手に入れ、はるばるここまで来た甲斐があった。
マチュピチュ、および、ワイナピチュ・トレッキングに関するまとめ記事はこちら
https://trailtravelers.net/peru-huyna-picchu-summary/
世界のトレイルを巡る旅の全体概要はこちら
https://trailtravelers.net/worldtravel-route/
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