アオラキ/マウントクック国立公園。マオリ語で雲を突き抜ける山を意味するニュージーランド最高峰アオラキ/マウントクックが望める場所で、数時間から半日程度で歩けるウォーキングトラックがいくつか整備されている。僕らはここにキャンプを張り、人気のウォーキングトラックであるフッカーバレートラックや、本格的なアルパインルートであるミューラーハットルートを歩いた。
まずは初日、フッカーバレートラックのレポートです。
(トレッキング実施日:2017年1月2日)
Day 1 概要
- スタート地点 ホワイトホースヒルキャンプ場
- 目的地 フッカー湖
- 13時25分出発 14時55分到着 16時45分帰着(休憩込み)
- 行動時間 2時間55分(休憩除く)
- 距離(往復) 約10km
ニュージーランドきっての山岳エリアへ
ニュージーランド・テカポ湖で新年を迎えた僕らはアオラキ/マウントクック国立公園へ向かった。マオリ語で雲を突き抜ける山を意味するニュージーランド最高峰アオラキ/マウントクックが望める場所だ。
アオラキ/マウントクック国立公園は3000メートル峰が19座あるニュージランドきっての山岳エリア。日本アルプスも3000メートル峰が20座あり(富士山を除く)どこか共通点がありそうだが、ここは国立公園の約40%は氷河に覆われているという厳しい自然環境。

遠くに見える一番高い山がマウントクック(トレッキング実施日とは別の日、クイーンズタウンからテカポへの移動中に撮影)
暑い雲に覆われて姿を見せないマウントクック
入り口となるマウントクック村は上高地のような場所で、数時間から半日程度で歩けるウォーキングトラックがいくつか整備されており、たくさんの観光客・デイハイカーが訪れる。お目当てはニュージーランド最高峰3754メートルのアオラキ/マウントクックの眺め。ただし、年間降水日数約150日という不安定な天候から、簡単にはその姿を見せてくれることは無い。僕らが訪れたこの日も厚い雲に覆われ、マウントクックはおろか、綺麗なV字谷を形成する両脇の山稜もすっぽりと姿を隠していた。
僕らはここに3泊し、周辺のウォーキングトラックを歩き回る。お正月らしさは全く感じられない場所だが、山の中で過ごす新しい一年の始まりはこれまでにない特別なものだ。

曇天だがフッカーバレートラックはたくさんの人が歩いていた

V字谷を形成する山に厚い雲がかかり、その全容をつかむことができない
人気のフッカーバーレトラックへ
初日はマウントクック村から30分ほど歩いた場所にあるホワイトホースヒルキャンプ場に泊まる。ここにテントを設営し、一番人気のウォーキングトラックであるフッカーバレートラックを歩いた。
砂の色をしたミューラー湖を望み、白く濁ったフッカー川に架かる吊り橋を渡っていく。晴れていれば正面にマウントクックを眺めながら歩くことができるのだが、残念ながらその姿は無い。

歩き始めるとすぐに、グレーの色をしたミューラー湖が見えてくる

一つ目の吊り橋

モノトーンの迫力ある氷河
足元にはマウントクックリリー
この辺りは既に森林限界を超えたような植生で大きな樹木はほとんど無い。季節は初夏で、足元に広がる潅木帯には、たくさんのマウンテンデイジーとほんの僅かだがマウントクックリリー(マウントクックバターカップ)も見ることができた。アップダウンが少ない緩やかな道で途中から木道も整備されており、誰もが気軽に楽しめるトラック。沢山のハイカーが歩いていた。

潅木帯が広がる美しいトレイル。曇り空だったのが残念だ

わずかだったがマウントクックリリー(マウントクックバターカップ)を見ることができた

フッカー湖までは三つの吊り橋を越えていく
氷河が浮かぶフッカー湖
三つ目の吊り橋を越えると、程なくしてフッカーバレートラックの終着点、フッカー湖に到着。曇天ながら湖にせり出す氷河の迫力は十分で、湖には溶けて崩れ落ちた氷河の塊が浮かんでいた。晴れていれば正面に雄大なマウントクックの姿を見ることができる絶好のビューポイントでもある。
ここから先へ進むこともできるが本格的なアルパインルートとなる。ここに来るまでにヘルメットとザイルを持った本格的な装備のハイカーとすれ違ったが、きっとこの先から戻ってきたのだろう。
この日はキャンプサイトに戻り、就寝。明日はV字谷を形成する山稜を登ってミューラーハットまで行く予定だが、夜から強い雨が降り出した。

フッカーバレートラックの終着点であるフッカー湖へ。晴れていれば正面にマウントクックの勇姿が拝めるのだが・・・

フッカー湖には溶け出した氷河の塊が静かに浮かんでいた

フッカーバレートラックの入り口にあるホワイトホースヒルキャンプ場。この日はここでテント泊
ハイライトと改善点
<ハイライト>
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モノトーンの世界を作り出す湖と氷河
ミューラー湖とフッカー湖は、これまでに見た鮮やかな水色の氷河湖とは異なるモノトーンの湖で、独特の世界観を作り出していた・・・
あいにくの曇り空でお目当のマウントクックを見ることはできなかったが、それでも十分迫力のある景色を堪能することができた!
<改善点>
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特になし!
二日目・三日目に歩いたミューラーハットルートのトレッキングレポートはこちら
https://trailtravelers.net/newzealand-hooker-muller2/
https://trailtravelers.net/newzealand-hooker-muller3/
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