スロベニア・トリグラウ国立公園 トレッキングまとめ

Triglavスロベニアはユリアンアルプスにあるトリグラウ国立公園。ここにはセブンレイクと呼ばれる7つの美しい氷河湖や、スロベニア最高峰のトリグラウがあり、穏やかな牧草地から、いくつもの紺碧の湖、荒涼とした石灰岩のトレイルまで様々な表情を楽しむことができる。今回はトリグラウ国立公園の中を2泊3日でトレッキングを行った。
本記事では、スロベニア・トリグラウ国立公園でのトレッキングのまとめとして、アクセスと準備、ルート、天候と装備、食事と宿泊についてレポートします。
(2016年7月時点の情報です) 
目次

アクセスと準備

トリグラウ国立公園へのトレッキングは、スロベニアのブレッドという街が拠点になります。「アルプスの瞳」と称されるブレッド湖に浮かぶ教会と、中世のブレッド城が美しい観光地です。
 
ブレッドまでは、スロベニアの首都リュブリャナからはバスまたは電車で行くことができます。僕らはリュブリャナからバスでブレッドへ行きました(ブレッドのバスターミナルまで1時間半弱、ひとり片道7.8ユーロ、2016年7月現在)。電車の場合は、レスチェ・ブレッドが最寄り駅となり、そこからブレッドの町まではバスに乗る必要があります。僕らが乗ったリュブリャナ発のバスもレスチェ・ブレッド駅を経由しましたが、満員のため待っている人を乗せることができず、通過しました。ハイシーズンはリュブリャナからバスに乗車したほうが良いと思われます。
 
今回僕らがトレッキングしたトリグラウ国立公園の登山口は、ブレッドから更に南西に行ったボーヒン湖の近くにあります。リュブリャナからのバスが到着するのと同じブレッドのバスターミナルから40分ほどで到着します。
 
ブレッド・ボーヒン間のチケットはバスの運転手から直接買えます。気を付けたいのは、ボーヒン湖のメインのバスストップは湖の東端ですが、トリグラウ国立公園をセブンレイクを経由して時計回りに歩く場合、登山口は西端。単にボーヒン湖まで行きたいと運転手に言うだけでは東端までのチケットになってしまう可能性があります。地図を見せるなどして運転手にきちんと行き先を伝えましょう。僕らが買ったのは西端までのチケットではなかったので、手前で降りて歩くことになりました(ひとり片道3.6ユーロ、2016年7月現在)。
 
ボーヒン湖周辺にもいくつか宿があるようなので、ブレッドではなくボーヒンまで行って宿泊というのもありだと思います。ボーヒン湖の西端にはキャンプサイトもありました。
 
また、ブレッド、ボーヒン周辺のアクセスとして、運行本数が限られているようですが、景観が素晴らしいと言われるボーヒン鉄道と組み合わせて訪れるのも面白いでしょう(僕らは曜日が合わず断念)。
 
トレッキングの拠点となるブレッドの町

トレッキングの拠点となるブレッドの町

ボーヒン湖。山が近く、ブレッド湖より落ち着いた雰囲気

ボーヒン湖。山が近く、ブレッド湖より落ち着いた雰囲気

トレッキングルート

トリグラウ国立公園は広く、トレッキングルートは、日帰りで湖などの主要スポットを訪れるものから、山小屋を利用した泊りがけのルートまで様々です。スロベニア最高峰のトリグラウ、美しい氷河湖があるセブンレイク周辺、及び、これらを組み合わせたルートが人気があるようです。
 
トリグラウに登頂する場合は通常2泊3日の行程を組むようです。僕らは、トリグラウには登頂していませんが、セブンレイクへのトレッキングと組み合わせてトリグラウに登頂する場合とほぼ同じルートを歩きました。ブレッドの南西にあるボーヒン湖西岸から登り始め、時計回りでトリグラウ国立公園内を歩き、ボーヒン湖東岸に下りました。僕らとは逆の反時計回りで歩く人も多いようです。
 
僕らはあまり情報を持ち合わせていなかったため、ブレッドの観光案内所で相談し、今回のルートを選択しました。観光案内所に有料・無料のトレッキング・マップも置いています。
 
トレッキング・レポートはこちら。
ボーヒン湖西岸にあった案内板。僕らはボーヒン湖西岸からスタートし、時計回りで国立公園内を歩き、ボーヒン湖東岸に下山しました

ボーヒン湖西岸にあった案内板。僕らはボーヒン湖西岸からスタートし、時計回りで国立公園内を歩き、ボーヒン湖東岸に下山しました

気候と装備

基本的なトレッキング装備が必要です。僕らが歩いた7月上旬はまだ所々雪渓が残る箇所があり、特に急な下りでの雪渓歩きはトレッキング・ポールに助けられました。もう少し早い時期だとアイゼンが必要かもしれません。
またトリグラウに登頂する場合は、厳しい岩稜歩きとなるため、ヘルメット・ザイルが必要です。
小屋泊の場合でも寝袋またはシーツを持参するようにしましょう。宿泊する際に持参しているかを確認されました。持参していない場合、シーツ代として追加料金がかかるものと思われます。

僕らの海外トレッキング&世界一周の装備・持ち物のまとめ記事はこちら

https://trailtravelers.net/world-travel-item/

7月上旬はまだ雪が残っていました

7月上旬はまだ雪が残っていました

食事と宿泊

二泊三日のトレッキング中は山小屋に宿泊しました。
ブレッドの観光案内所の話によると、僕らが訪れた7月上旬は、シーズン中なので、平日は泊まれなくもないが、週末は予約したほうが良いとのことでした。山小屋の予約は電話が必要ですが、お願いすれば観光案内所でも予約してくれるようです。
山小屋は、素泊まりで相部屋一泊ひとり20〜30ユーロ程度で、アルパインカードがあると更に割引になるようです。僕らが宿泊した山小屋は水洗トイレで、有料ですがシャワーも完備されていました。
山小屋は食堂もあるので、宿泊者もそれ以外の人も温かい食事を取ることができます。パスタやソーセージなどのメイン料理が一人前10ユーロ程度、スープやデザート類は5ユーロ程度でした。またお菓子やペットボトルの飲み物、缶ビール等も売っています。
またトレッキング以外の日は、僕らはブレッドのキッチン付きのホステルに宿泊し自炊しました。ブレッドにはホステルのような安宿から高級ホテルまでいろいろあります。またレストランはもちろん、スーパーも何件かあります。ただし、日曜日は営業時間が短縮だったり休みだったりするので注意しましょう。  
初日に宿泊したKoca pri Triglavskih jezerih小屋の中の風景

初日に宿泊したKoca pri Triglavskih jezerih小屋の中の風景

Koca na Dolicu小屋。トリグラウ山頂アタックの拠点となる小屋の一つ。僕らはここには宿泊していません。ちなみに、後ろに見える山は白いですが、雪山ではなく岩肌が露出した山です。

Koca na Dolicu小屋。トリグラウ山頂アタックの拠点となる小屋の一つ。僕らはここには宿泊していません。ちなみに、後ろに見える山は白いですが、雪山ではなく岩肌が露出した山です。

参考にしたサイト

Slovenian Tourist Boardの観光情報サイト
 

まとめ

スロベニアのトリグラウ国立公園は、アルプス山脈の一部であるユリアンアルプスに位置し、牧草地、湖、岩場と、変化に富む景観を楽しめるトレイルでした。道は目印があり、山小屋も整備されていることから、距離は長いものの比較的歩きやすいトレイルだと思います。
観光客が訪れるような場所では英語はほぼ通じ、バス、電車なども利用しやすく、それでいて物価は他のアルプス山脈の国々に比べると控えめ。隣接する他国からのアクセスも良いのでオーストリアやイタリア、またクロアチアの旅行と組み合わせて、アルプス山脈トレッキングを楽しむのにオススメの場所のひとつです。
最後に、実際にスロベニア・トリグラウ国立公園に行ってわかったことをまとめてみました。

世界のトレイルを巡る旅の全体概要はこちら

https://trailtravelers.net/worldtravel-route/

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