必読!海外トレッキングのための予防接種

海外トレッキングに行く前に準備したいことのひとつが予防接種です。日本と環境の違う海外で自分の身を守るために、また国によっては入国の際に特定の予防接種を受けていることの証明が求められる場合もあります。

ここでは、僕らが海外トレッキングをテーマに世界一周した際に、予防接種について準備したことをまとめます。

目次

海外トレッキングのための予防接種の準備のポイント

まず重要なのは、予防接種は早めの計画が必要だということです。予防接種の種類によっては一定の期間を空けて複数回接種する必要があるものもあります。受ける医療機関によってはワクチンの在庫待ちというケースもあり得ます。僕らは出発の三ヶ月前ぐらいから検討を始めました。

また海外トレッキングでは自然の中に入ることも多く、何かあってもすぐに病院に行けない状況も多いです。都会を旅行するのとはまた違ったリスクにも気をつける必要があります。怪我をしたり、家畜や野生動物に接近したり、蚊が多かったり、不衛生な環境で食事をしたり、という場面を想定して、安全・安心な海外トレッキングにしたいですね。

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その1:必要な予防接種を調べる

厚生労働省検疫所のホームページによると、黄熱病(黄熱)、A型肝炎、B型肝炎、破傷風、狂犬病、ポリオ、日本脳炎等が主な予防接種の種類のようです。

訪れる地域によってそれぞれの病気の感染リスクは異なるため、必要になる予防接種の種類も違ってきます。地域別に必要となる予防接種の種類の目安は厚生労働省検疫所のページに一覧があります。最終的には予防接種を受ける医療機関で相談してください。

予防接種 対象
黄熱 感染リスクのある地域に渡航する人
A型肝炎 途上国に中・長期(1か月以上)滞在する人。特に40歳以下
B型肝炎 血液に接触する可能性のある人
破傷風 冒険旅行などでけがをする可能性の高い人
狂犬病 イヌやキツネ、コウモリなどの多い地域へ行く人で、特に、近くに医療機関がない地域へ行く人/動物研究者など、動物と直接接触する人
ポリオ 流行地域に渡航する人
日本脳炎 流行地域に長期滞在する人(主に東南アジアでブタを飼っている農村部)

(出所:厚生労働省検疫所)

あわせて、外務省の海外安全ホームページに、各国および広域の感染症危険情報があります。また外務省の世界の医療事情のページには地域別の医療事情について掲載されています。

僕らは出発前にはまだ世界一周のルートを細かくは決めていなかったため、絶対行かないだろう地域以外は可能性ありとして、幅広く検討するようにしました。上述の検疫所や外務省のホームページを見ながら、必要そうな予防接種をピックアップし、最終的には予防接種を受ける医療機関で相談し、副反応のリスクも考慮して決めました。

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その2:予防接種を受ける医療機関・施設を決める

自分が受けたい予防接種を実施している医療機関・施設を探す必要があります。検疫所のホームページに予防接種実施機関についての情報があります。受けたい予防接種ワクチンの在庫があるかどうか、事前に電話で問い合わせた方が良いでしょう。また、黄熱病の予防接種は受けられる施設が限られているので注意しましょう。

海外でも予防接種を受けられることがあります。その国で既に感染リスクのある病気は日本出国前に予防接種を完了させるべきですが、長期の旅行で複数国を訪れる場合等で、後で必要になる予防接種は、その国に入国するまでにどこかで予防接種を受けるというやり方もあります。

僕らは、黄熱病以外は日本出国前に自宅から通えるクリニックで、黄熱病は出国後に海外で受けることにしました。自宅近くで黄熱病の予防接種を受けられる機関は平日のみが多くスケジュールが合わなかったためです。黄熱病のリスクがあるアフリカや南米は、僕らの場合、旅の後半に訪れる予定だったので、それまでに接種する予定でした。

(参考)予防接種ができる海外の医療機関の探し方

僕らは外務省の各国・地のワクチン接種医療機関等についてのページを参考にしました。黄熱病以外も各種ワクチンの接種可能な医療機関の情報があります。連絡先も載っているので最新の情報は各医療機関に問い合わせると良いでしょう。

その3:予防接種のスケジュールを決める

ワクチンによっては、一定の期間を空けて複数回接種する必要があるものもあります。また生ワクチンは接種後28日間は他の予防接種を受けることができません

複数の予防接種を受ける場合は、接種の順番も含めて、受診する医療機関・施設に相談しましょう。

ワクチンによって複数回の接種が必要であったり、一定期間開けなければならなかったりするので、受診する医療機関・施設に相談しましょう

僕らが受けた予防接種

A型肝炎、破傷風、日本脳炎、狂犬病、黄熱病の予防接種を受けました。腸チフスは検討しましたが、今回南アジアには行かないことにしたので見送りました(インドはデリーと北部のラダックのみ)。

黄熱病以外は、出発前に自宅から通えるクリニックで接種しました。複数回の接種が必要なものもあったので、二、三週間に一度ぐらいのペースで合計三回通いました。全部でひとり約4万円でした。自費診療となり公的医療保険適用外です。

黄熱病は、インドのデリーにあるAirport Health Organizationという医療機関で黄熱病の予防接種を受けました。日本ではひとり1万円以上かかるものが、思いがけず600円ぐらい(300ルピー)で済んだのは良かったです。ちなみに、海外で予防接種を受けるには、バックパッカーや世界一周旅行者の中ではタイのバンコクも有名です。

黄熱病は、インドのデリーにあるAirport Health Organizationという医療機関で黄熱病の予防接種を受けました

予防接種を受けられる日は、月・火・木・金。先着60名。予防接種は14時からですが、10時に整理券が配布されます

安全・安心な海外トレッキングのために

海外渡航のための予防接種は、複数回接種が必要だったりワクチン在庫に左右されたりと、思い立ってもすぐに完了しないこともあります。世界一周旅行や海外トレッキングに行くことを検討し始めたら、予防接種についても早めに計画しましょう。

また万が一、けがをしたり、病気にかかった場合のことも考えて、海外旅行保険に入っておくことも検討しましょう。

https://trailtravelers.net/insurance/

行ったことのない国や地域の病気の感染リスクを想像するのは難しいですが、この記事で紹介したような厚生労働省検疫所や外務省の情報をきちんと確認・検討して、気持ちよく海外トレッキングを楽しみたいですね。

 

(参考)世界のトレイルを巡る旅の全体概要はこちら

https://trailtravelers.net/worldtravel-route/

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