毛布の王国 レソト セモンコン ポニー・トレッキング

レソトの首都マセルから南東に約120キロの山あいにある村セモンコン。今も伝統的な服装である毛布をまとった姿のレソト人が生活する田舎で、ここには南部アフリカ最大の落差を誇るマレツニャーネの滝がある。この地を訪れた僕らは一度やってみたいと思っていたポニー・トレッキングを行った。

(トレッキング実施日:2016年11月1日)

目次

概要

  • スタート地点 セモンコンロッジ Semonkong Lodge
  • ゴール地点 マレツニャーネの滝 Maletsunyane Falls
  • 9時30分出発 10時45分到着 13時30分帰着(休憩込み)
  • 行動時間 3時間15分(休憩除く)
  • 距離 不明(往復で5〜6km程度と思われる)

朝から晩まで乗り合いバス

レソト東部の国境サニパスを後にした僕らは、東部の町モコトロンで一泊し、翌日丸一日かけて南西部にあるセモンコンという山あいにある村を目指した。レソト人で満員のローカルバスを乗り継いで行く。道路はアップダウンとカーブの連続だが、運転手は中央線をはみ出しながらコーナーを攻め続ける。車内は大音量のレソトミュージックが鳴り響き、乗客もノリノリだ。アフリカ感いっぱいの雰囲気も最初は楽しいが、さすがに朝から晩まで続くと三半規管と聴覚がおかしくなってしまいそうだ。次にバスに乗るときは絶対に耳栓を付けようと決意した僕らだった。

レソト東部で最も大きい町モコトロン

天井に増設されたスピーカーからレソトミュージックが鳴り響く

はじめてのポニートレッキング

セモンコンは昔ながらの生活が残る田舎の村だが、セモンコン・ロッジという旅行者向けの宿があり、ポニー・トレッキングをはじめとする様々なアクティビティが用意されている。

モロッコ・サハラ砂漠でのキャメル・トレッキングを除き、これまで全てのトレッキングを自分たちの足で歩いてきた僕らだが、まだ馬やロバが庶民の生活の足として利用されているレソトの田舎で、はじめてポニー・トレッキングをすることにした。

ガイドと僕ら二人、それぞれがそれぞれの馬にまたがり、セモンコン・ロッジを出発。すぐになだらかな丘陵風景に変わる。

緑のトレーナーを着たお兄さんが僕らのガイド

ロッジの裏手に出ると何もない丘陵となる

ポニーの操作に四苦八苦

サハラ砂漠でのキャメル・トレッキングではガイドが引くロープで繋がれたラクダに乗っているだけだったが、今回は自らポニーを操作しなければならない。なかなか思う方向に進まないポニーに苦労しながらゆっくりと進んでいく。

すれ違う人は馬にまたがり、レソトの伝統的な服装である毛布をまとっている。11月頭のこの時期は初夏で、日差しも強くかなり暑いのだが、レソトの人はまるで冬の装い。暑さに強いのか、寒がりなのか、服装へのこだわりが強いのか。確かにここレソトの地では洋服よりはるかに格好良く見える。

すれ違う人はみんな毛布をまとっている

毛布が格好良く見えてくる

マレツニャーネの滝へ

羊、馬、牛、様々な家畜とすれ違い、ゆっくりと変化する風景を楽しみながら進んでいく。1時間ほど進むと左手に深い渓谷が見えてきた。平坦だった大地が突如割れるようにして渓谷が広がる様子は驚きだ。

ほどなくして、その深い渓谷に流れ落ちる滝が見えてくる。標高差192mで南部アフリカ最大の落差を誇るマレツニャーネの滝だ!

滝の全景が見渡せるポイントまで進んで、ここで休憩。馬を降りてから、徒歩で滝を正面から望める場所まで少しだけ移動。これまでの旅で数多くの滝を見て来たが、深い渓谷に流れ落ちるマレツニャーネの滝は、その落差だけでなく景観全体としてバランスがとれた大変美しいものだった。

放牧されたロバや羊のそばを通り過ぎていく

大きく大地が割れ、そこに一本の美しい滝が流れ落ちていた

標高差192mで南部アフリカ最大の落差を誇るマレツニャーネの滝

鮮やかな花が咲く春の風景

しばらく休憩したのち、再び馬に乗って移動。小高い丘を登り、点在する民家のそばを通り、進んでいく。山肌一面に黄色い花が咲いていたり、アロエから鮮やかなオレンジ色の花が咲いていたりと、春らしい風景が広がっていた。

やがて右手にセモンコンの集落が広がり、そこに向かって斜面を下っていく。

最後はマレツニャーネ川を馬で渡り、セモンコン・ロッジに到着。およそ4時間ほどのポニー・トレッキングだった。

再び馬に乗って移動開始

農村らしい風景が続く。辺りには黄色い花が咲いていた

正面に見えるのがセモンコン・ロッジ

歩き終えて

一度やってみたいと思っていたポニー・トレッキング。ガイドと同じように掛け声をかけてもほとんど反応せず、右や左に曲がっていってしまう馬に苦労しながらも、自分の足で歩くのとはまた違った楽しさを感じることができた。

特に、地元レソトの人も普通に馬やロバに乗って生活をしている場所で、ポニー・トレッキングできたことは、この地に昔から続くのどかな時間の流れを感じることができたような気がした。毛布をまとってトレッキングすれば、もっともっとレソトの雰囲気に馴染むことができたかもしれない。

ハイライトと改善点

<ハイライト>

  • 馬に乗って、馬に乗ったレソト人とすれ違った瞬間
    いつもと違う視界が広がるポニー・トレッキング。レソトの田舎をポニーのリズミカルな歩調で進み、同じように馬に乗ったレソト人とすれ違う・・・
    のんびりとしたレソトの空気に溶け込んだ瞬間だった!

  • まっすぐに流れ落ちるマレツニャーネの滝
    南部アフリカ最大落差を誇るマレツニャーネの滝。落差もすごいのだが、大地が割れたような深い渓谷に一直線に流れ落ちる姿は、今まで見た滝の中で最も絵になる光景だった!

<改善点>

  • 特になし

セモンコンでのポニー・トレッキングに関するルート、準備とアクセス、気候と装備、食事と宿泊等のまとめ記事はこちら

https://trailtravelers.net/lesotho-semonkong-summary/

世界のトレイルを巡る旅の全体概要はこちら

https://trailtravelers.net/worldtravel-route/

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