王様の散歩道 スウェーデン クングスレーデン・トレッキング (2)

Kungsledenクングスレーデン、日本語では王様の散歩道と訳された北欧を代表するロングトレイル。散歩道と言う名前からはとても穏やかなトレイルを連想させるが、北極圏に位置するこのトレイルは真夏でも気温が低く、天候も崩れやすいため、しっかりとした装備・準備が求められるトレイルの王様だ。今回はアビスコからニッカルオクタまでの約110キロを7日間かけて歩いた。

本記事では、三日目・四日目のレポートをお伝えします。

(トレッキング実施日:2016年8月5日、6日)

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Day 3 概要 アーレスヤーレ〜チェクチャ

  • スタート地点: アーレスヤーレ Alesjaure
  • ゴール地点: チェクチャ Tjaktja
  • 11時30分出発 18時10分到着
  • 行動時間: 6時間40分(休憩込み)
  • 距離: 約13km

僕らだけの心地よい朝

今日も朝から気持ち良く晴れている。野営のため周りには誰もいない僕らだけの空間。といっても、トレイルから少しだけ外れた場所のため、時おり他のトレッカーが通り過ぎていくのが見える。それが適度な安心感にもつながっているのだろう。心地よい朝の時間を過ごす。

この先ルートは大きく二手に分かれる。チェクチャ小屋方面に進むのがスタンダードだが、夏はビスタス方面に進むこともできる。昨日小屋で確認したところ、ビスタス小屋からナロ小屋を経由してセルカ小屋に進むルートは大変景色が美しい、ただしこの場合、セルカ小屋まで3日必要とのことだった(チェクチャ小屋方面に進む場合はセルカ小屋まで2日)。合計37キロのため2日で歩けそうではあるが、それなりに険しい道なのだろう。日程に余裕があるわけでもないため、ビスタス小屋・ナロ小屋経由で進むルートは断念し、チェクチャ小屋方面に進むこととした。

このような景色をワイルドキャンプ(野営)で独り占め!心地よい朝の時間を過ごす

このような景色をワイルドキャンプ(野営)で独り占め!心地よい朝の時間を過ごす

分岐にはこのような案内板がある。僕らは右のチェクチャ方面へ

分岐にはこのような案内板がある。僕らは右のチェクチャ方面へ

晴れのち雨、そして虹

昨日は20時近くまで歩いたこと、今日の行程は13キロと比較的短いことから、午前中はのんびり過ごし、11時半過ぎに出発。朝方は清々しい天気だったが、次第に雲が増え、風も強くなってきた。

歩き始めて1時間もしないうちに、雨が降り始めたが、強い雨は30分ほどで落ち着き、その後は昨日と同じように美しい虹を見ることができた。

今日は天気の移り変わりが早い

今日も子連れトレッカーとすれ違う

この道はどこまで続くのだろう・・

この道はどこまで続くのだろう・・

遠くから近づいてきたのは・・・

今日も果てしなく広がる壮大な景色の中を気持ち良く進んでいると、ゼッケンをつけた身軽なトレランスタイルの人が走ってきた。後から確認したところ、この日はトレイルランニングの大会Tierra Arctic Ultraが開催されていたのだ。スタート地点のニッカルオクタからこの辺りまで、65キロほど。朝から走り続けてもうここまで進んできたのだから、トップ選手はさすがのスピードだ。その後、何人もの選手とすれちがった。

遠くからテンポよく近づいてきたのは・・・トレランの大会に参加している選手だった

遠くからテンポよく近づいてきたのは・・・トレランの大会に参加している選手だった

こんな広大な景色の中を駆け抜けていく

こんな広大な景色の中を駆け抜けていく

チェクチャ小屋に到着

いくつかの小さな川を渡り、湿地帯にかかる木道を歩く。ずっと遠くに見えていた雪を抱えた山の姿もいつの間にか近く大きくなっていた。ずっと緩やかだったトレイルも、最後は少しだけ傾斜がきつくなる。

夕方の時間帯は日差しもあって汗ばむ陽気だったが、小屋に着く直前からまた曇り空に変わり、標高の高さもあってかなり肌寒くなった。

18時過ぎにチェクチャ小屋に到着。この日は小屋近くのキャンプ地を利用した。小屋の設備(キッチン)を利用しなければ、テントを張るのは無料とのことだった(小屋のトイレは使用可)。

いくつもの小川を越えていく。この辺りは少し汗ばむ陽気だった

いくつもの小川を越えていく。この辺りは少し汗ばむ陽気だった

チェクチャ小屋手前の渡渉ポイントは水が少なく問題なく渡ることができた。向こう側からトレランの選手がやってくる

チェクチャ小屋手前の渡渉ポイントは水が少なく問題なく渡ることができた。向こう側からトレランの選手がやってくる

Day 4 概要 チェクチャ〜セルカ

  • スタート地点: チェクチャ Tjaktja
  • ゴール地点: セルカ Salka
  • 10時50分出発 17時50分到着
  • 行動時間: 7時間00分(休憩込み)
  • 距離: 約12km

チェクチャ峠へ

今日は朝から弱い雨が降ったり止んだりしており、肌寒い。今日は全行程の中で最も標高が高いチェクチャ峠を越え(と言ってもチェクチャ小屋からは200mほど登るのみ)、セルカ小屋周辺まで進む。およそ12キロの行程だ。

どんよりとした雲に覆われ、遠くの眺望もあまりないため、黙々と登っていく。この辺りは樹木はなく、ごろごろとした岩とわずかな草が生えるのみ。この辺りは標高1,000mを超えるため、7月だとまだ残雪が多い箇所らしいが、僕らが歩いた8月上旬はほとんど残雪はなかった(残雪の状況は年によって大きく異なる)。

朝起きて隣のテントを見ると犬!クングスレーデンでは犬を連れて歩く人もたくさん

朝起きて隣のテントを見ると犬!クングスレーデンでは犬を連れて歩く人もたくさん

どこまでも遠く広がる峠からの眺め

12時半過ぎに、チェクチャ峠に到着。ここには避難小屋とトイレ設備があった。残念ながらスカッとした景色は見られず、肌寒かったため、避難小屋の中でランチ休憩。

峠を少し下ると薄日が差してきた。ところどころ陽の光が差し込み、遠くまで見渡せる峠からの景色が感動的に美しかった!峠からの景色はU字谷なのだが、そのスケールがとんでもなくでかい!!途中遮るものがなく、遥か彼方まで谷が続いていく姿が見えるのだ。

そんな絶景を眺めながら峠をゆっくりと下っていく。

峠を越えるとこんなスケールの大きな景色が広がってくる!!

峠を越えるとこんなスケールの大きな景色が広がってくる!!

この景色を眺めながら下っていく

この景色を眺めながら下っていく

高いところから見下ろすので遥か遠くまで見渡せる

高いところから見下ろすので遥か遠くまで見渡せる

今日はたくさんのトレッカーとすれ違う

昨日はトレイルランナーだったが、今日からはフェール・ラーベン・クラシックの参加者とすれ違うようになる。このイベントの参加者は約2,000名。僕らが7日間かけて歩く110キロの行程を反対方向から4日程度で歩くのだという。誰もが大きな荷物を背負って歩いてくる。

今日から徐々にフェールラーベンクラシックの参加者とすれ違うように

今日から徐々にフェールラーベンクラシックの参加者とすれ違うように

セルカ小屋に到着

18時少し前に、セルカ小屋に到着。ここもフェール・ラーベン・クラシックの参加者で賑わっていた。

事前情報では、利用料を払って小屋周辺にキャンプを張る場合は、キッチン、サウナなどの小屋併設の設備を利用することができると聞いていたため、セルカ小屋では小屋周辺にキャンプを張ろうかと考えていた。キッチンを使ってしっかりした料理を食べたかったこと、小屋にあるサウナがどんなものか体験してみたかったことが主な理由だ。しかし、キッチンは既に小屋が満室のため利用できず(小屋泊に空きがある場合のみテント利用者もキッチンを使えるというルールのようだった)、サウナも混雑しているようだったため、利用を断念。セルカ小屋の少し先にある橋を越えたあたりに、野営することにした(セルカ小屋周辺のキャンプは、セルカ小屋の手前及び先にある橋を越えるまでは有料、橋を越えた外側は無料とのことだった)。

セルカ小屋はフェールラーベンクラシックのチェックポイントにもなっており、たくさんの人で賑わっていた

セルカ小屋はフェールラーベンクラシックのチェックポイントにもなっており、たくさんの人で賑わっていた

僕らは川を渡って少し離れた場所に野営。小屋の周りはフェールラーベンクラシックの参加者のテントでいっぱいだ

僕らは川を渡って少し離れた場所に野営。小屋の周りはフェールラーベンクラシックの参加者のテントでいっぱいだ

Day3〜4のハイライトと改善点

<ハイライト>

  • チェクチャ峠から広がるU字谷の景色
    峠を越えた向こう側は所々に日差しが差し込み、遠くまで広がる景色が感動的だった!
    峠への登りは雨で、その先の眺望もあまり期待できなかった分、感動も大きかった!

<改善点>

  • テント内の寒さ対策
    三日目のキャンプ地のチェクチャ小屋は標高が高く、朝方はかなり冷え込んだ(3〜4度)。ある程度覚悟の上、ツール・ドュ・モンブランを歩いた装備と同じもので臨んだが、状況に合わせて装備品を追加・レンタルするなどの対応も考えるべき

  • 早めの準備と出発
    ここまで三日連続でキャンプ地に到着後に雨が落ちてきた。到着後に夕食をテントの外で気持ち良く食べるためには、もう少し早めに準備&出発すべきだろう・・

五日目〜七日目のレポートはこちら

王様の散歩道 スウェーデン クングスレーデン・トレッキング③

初日・二日目のレポートはこちら

王様の散歩道 スウェーデン クングスレーデン・トレッキング (1)
クングスレーデン、日本語では王様の散歩道と訳された北欧を代表するロングトレイル。アビスコからニッカルオクタまでの約110キロの行程を7日間かけて歩いた初日・二日目のトレッキングレポートです。
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