ノルウェー プレーケストーレン トレッキングまとめ

ノルウェーの4大フィヨルドの一つリーセフィヨルドには、海面から垂直に600mもの高さの一枚岩の崖がそそり立っている。岩の頂上は正方形の平らなスペースとなっており、その上からは遠くまで伸びるフィヨルドの大パノラマを望むことができる。トレッキングでしか訪れることができないこの場所は、フィヨルドの迫力を体感できる最高の場所の一つだろう。

(2016年8月時点の情報です)

目次

プレーケストーレンとは

リーセフィヨルドにある、高さ600mの一枚岩でできた断崖絶壁。頂上は正方形の平らなスペースとなっており、その形状から「演説台」を意味するプレーケストーレン(Preikestolen)という呼び名がついています。パルピットロック(Pulpit Rock)とも呼ばれています。

トレッキングでしか訪れることができませんが、スケールの大きな絶景を望むべくたくさんの人が訪れる人気の観光スポットにもなっています。トレッキングは4月〜9月まで可能です。


アクセス

プレーケストーレンは、オスロから南西に約200キロほどの場所にあるスタヴァンゲルと言う街が拠点となります。スタヴァンゲルからプレーケストーレンへは日帰りで訪れることが可能です。

スタヴァンゲルへはオスロから飛行機または鉄道で訪れることができます。飛行機だと50分、鉄道だと8時間ほどかかります。またノルウェー第二の都市ベルゲンからフェリーでアクセスすることもできるようです。ちなみに僕らは、ロフォーテン諸島のモスケネスからフェリーでボードーへ移動し、ボードから飛行機でオスロ経由でスタヴァンゲルまで1日で移動しました。

スタヴァンゲルからはまずフェリーでタウという対岸の町へ行きます(所要40分)。そこからさらにバスで登山口があるプレーケストーレンロッジに行きます(所要30分)。フェリーは朝8時から夕方まで出ており、バスはフェリーを下車してすぐの場所から出ています。フェリーの船内で、バスと通しになったチケットを購入できます。

飛行機でスタヴァンゲルへ。ノルウェー国内の移動はスカンジアビア航空

スタヴァンゲルから、対岸の町タウへはフェリーで渡ります

トレッキングルート

登山口からプレーケーストーレンまでは片道3.8kmの距離で、約2時間ほどでたどり着くことができます。往復4時間ですが頂上でのんびりする時間を見積もっておきましょう。

たくさんの人が歩いているので道に迷うようなことはないと思いますが、階段状になっている岩場や、切れ落ちた場所があるため、気をつけて歩きましょう。危険な場所でも日本のような安全柵はありません。

何箇所かきつい登りがあります。スタート地点からゴール地点までの標高差は334mとほぼ東京タワーの高さと同じです

まずは石段の登りから

バスを下車し、トイレを済ませてから出発します。林道を少しだけ歩いてから石段の登りが始まります。最初は綺麗に整備された石段ですが、徐々に歩きにくい岩場となっていきます。途中、視界が開けた場所があり、眼下に湖を眺めることができました。

スタート直後は石段の登り

少し開けた場所に出ます

急登、平地、急登を繰り返しながら進んでいく

今日は日帰りトレッキングということで荷物も必要最小限。軽いのでスイスイ登っていくことができます。急な登りを終えると、一度平地となりますが、再び急な登りになります。片道3.8km、標高差334mは日帰りにちょうど良い。

驚いたのは歩いている人の多さ。天気も良く、手軽に絶景が楽しめるとあって、若者から家族連れ、比較的年配の方まで様々な方が歩いていました(と言ってもそこそこハードなので、足腰に不安がある方は注意が必要です)。

急な登りとなだらかな平地を繰り返しながら登っていきます

ここはゴロゴロとした岩場。老若男女たくさんの人が登っていきます

途中にあった小さな池。

顔を出すフィヨルドの絶景

やがて岩の塊の上を歩くようなトレイルとなります。空が開けてきてだいぶ上の方まで登ってきたことを実感します。

遠くの景色まで見えるようになり、深く切れ込んだフィヨルド地形の海岸線が見えてきます。力強い海岸線はフィヨルドならでは。静かな海も印象的。

あの奥の岩の向こうがプレーケストーレンのゴール

標高を上げていくとやがてフィヨルドらしい海岸線と海が見えてきます

断崖のトレイルを慎重に進む

最後は、落ちたら海まで一直線という崖っぷちを歩いていきます。ちょっと覗いてみましたが、本当にやばい、危ない。600mの垂直の崖は伊達じゃない。

最後は切れ落ちた絶壁の道を歩いていきます

目的地まであと少し

まさに演説台のような異様な岩

歩き始めて2時間ほどで、目的地に到着。

四角い大きな岩の塊は一目で、プレーケストーレンとわかる圧倒的な存在感、すごいインパクト。そして、なぜここまで綺麗に頂上が平らなのかが本当に不思議でした。自然が作り出すものは本当にすごいですね。

プレーケストーレン。たくさんの人で賑わっています

少し離れた場所からプレーケストーレンを眺めます。崖の下は600m下の海まで一直線、、、

演説台の上は順番待ち

ここを訪れるすべての人がこの絶景ポイントで記念撮影を試みるため、プレーケストーレンの断崖の淵は、人だかり。人が少ないと、絶景感・秘境感がますのですが、ここは観光名所感たっぷり。でも、安全フェンスも何もない、自然のありのままの姿は、やっぱりすごいインパクト。

正方形のプレーケストーレンの角っこに立つ。フィヨルドの絶景

プレーケストーレンの淵に座ってみます。結構怖い。

頑張ってこんなポーズを撮ってみたり。後ろに人がたくさんいるのが残念です、笑。

上から眺めるのも良し

プレーケストーレンの圧倒的スケール感を味わうには、もう少しだけ上に登り、上から見下ろすことです。四角い岩の演説台の形が際立ち、その遥か下に海が広がる風景は、圧巻です。

この景色を見ながら、持参したサンドウィッチを食べる。本当に贅沢なランチタイム。

帰りは下りなのでスイスイ下山。予定していたバスに乗って、タウまで行き、フェリーでスタヴァンゲルへ。市内をふらふら散歩してから、宿泊していたホステルに帰りました。

すごい人の数ですね

さらに上に登ると、プレーケストーレンを上から見下ろすことができます

気候と装備

僕らが訪れたのは8月。一年で最も暖かい時期で、快晴ということもあって、半袖短パンで登ることができました。ただし、朝晩は冷え込みますし、天気が悪いと気温もぐっと低くなると思うので、防寒対策も忘れずに。

急な岩場を登るような場所もあるので、靴は歩きやすいしっかりとした靴が望ましいです。岩の上を歩くので雨天時や風の強い日は注意が必要です。

登山口のプレーケストーレンロッジに、トイレや水道(飲用可能)があります。

食事と宿泊

プレーケストーレンへのトレッキングで飲食できる場所はないので、必ず食べ物を持参しましょう。スタヴァンゲルの街にはスーパーや飲食店がたくさんあり、北欧ならではの食材もあります。パンを買ってハムやチーズのサンドウィッチを作って持っていくのもオススメです。ヤギのミルクで作ったチーズがありキャラメルのような香りがして大変美味しかったです。

宿泊はスタヴァンゲルの街に泊まるのが一般的です。僕らはトレッキング前日と当日の2泊しましたが、トレッキング後その日のうちに飛行機や夜行列車でオスロに向かうことも可能と思います。また登山口のあるプレーケストーレンロッジに泊まることもできます。プレーケストーレンはかなり混み合うので、人が少ない早朝に登るならプレーケストーレンロッジに泊まるのも良いなと思いました。

僕らがスタヴァンゲルで宿泊したStavanger Pop Up Hostel はこちら。街の中心部から15分ほど歩きますが、北欧らしいデザイナーズホステルと言った感じでした。部屋もキッチンも綺麗で快適でした。歩いて5分ほどのところにスーパーもありました。

スタヴァンゲルの街並み

ヤギのミルクで作ったチーズ。キャラメルのような香りが特徴的でした

スタヴァンゲルポップアップホステル

参考にしたサイト

FJORD NORWAY フィヨルド ノルウェー

プレーケストーレンの概要、行き方やハイキングに関する情報が載っています。迫力ある動画も掲載されています。こちら

FJORD TIDE フィヨルド タイド

フェリー・バスに関する情報(代金や時刻表)が載っています。最新情報はこちらでご確認をお願いします。こちら

まとめ

300日の旅で僕らがノルウェーに充てた期間はわずか8日間。クングスレーデンを歩いた後、ノルウェー北部のナルヴィークに入り、最後は首都オスロからアイスランドに向かう日程が先に決まっている中、見所たくさんのノルウェーのどこを訪れるべきか、とても悩みました。

ノルウェーの国土は日本列島くらいの長さがあり、移動にそこそこ時間も必要であるため、トレッキングできる日数はわずかでした。ロフォーテン諸島を歩くことを先に決め、残された日程でフィヨルドも見る。その結果、フィヨルドそのものを見るだけではなく、しっかりトレッキングもできるリーセフィヨルド&プレーケストーレンを選択しました。

それでも日程はギリギリで、天候面の不安もありましたが、快晴の元、プレーケストーレンを訪れることができて本当に良かったです。オスロから最短1泊2日でも訪れることが可能なプレーケストーレンは、ノルウェー旅行とセットでトレッキングを行いたい人にもぴったりな場所だと思います。

スウェーデン・クングスレーデンのトレッキング記事はこちら

https://trailtravelers.net/kungsleden-summary1/

ノルウェー・ロフォーテン諸島のトレッキング記事はこちら

https://trailtravelers.net/lofoten-summary/

プレーケストーレンは比較的気軽にフィヨルドの絶景が楽しめる場所でした

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