2016年4月13日に始まった世界のトレイルを巡る旅は、世界の屋根とも呼ばれるヒマラヤ山脈のアンナプルナ・トレッキングから始まった。ネパールの昔ながらの農村風景から始まり、アンナプルナⅠ峰(8,091m)やアンナプルナサウス(7,219m)、マチャプチャレ(6,993m)を始めとするヒマラヤの高峰を360度の視界で眺めることができるアンナプルナ・ベース・キャンプを目指す10日間のトレッキングだ。
(本記事では、初日から3日目までのレポートをお伝えします)
目次
DAY1:ナヤプル〜ティケドゥンガ
アンナプルナ・トレッキングのスタート地点はナヤプル
アンナプルナ・トレッキングはカトマンズから約200キロ西にあるポカラという町が拠点となる。ポカラからトレッキングのスタート地点、ナヤプル(Nayapul)まではローカルバスで移動することにした。
ナヤプル方面のローカルバスターミナルはポカラの中心部から数キロ離れているためタクシーで移動。どのバスがナヤプル方面行きかを確認し、乗車。すでに座席は埋まっており、立って移動することとなった。バスの中にガンガン流れるネパール音楽が、なんとも言えない気持ちの高ぶりを起こしていく。
バスはいくつかの峠を越え、2時間弱でナヤプル(1,050m)に到着。しばらくは、車も通行できる未舗装路を歩く。日差しがきつく、気温は30度を超えていただろう。久々にトレッキングを行う僕らにとってはタフなスタートとなった。



初日の目的地はティケドゥンガ
初日はティケドゥンガ(Tikhedhunga / 1,540m)という集落まで、川沿いの道を歩く。のどかな田園風景が広がる。宿は集落に数件あるゲストハウスである。日本の山小屋と民宿を掛け合わせたようなものである。当日その場で部屋を見せてもらってその宿に泊まるかを決める。
宿に到着した直後から、激しい雷雨となった。
ネパールのトレッキングシーズンは、10月から4月の乾季。このシーズンは雨が少なく、空気が澄み渡り、綺麗な景色が眺められるそうだが、4月の中旬ともなると徐々に雨季の気候に近づいているのであろう。




DAY2:ティケドゥンガ〜ゴレパニ
アンナプルナ・トレッキング二日目は急な石段登りから
2日目は、ダウラギリやアンナプルナ・サウスが望めるゴレパニ(Ghorepani / 2,853m)を目指す。この日は1日で1,300mほど標高を稼がなければならないため、全行程の中でもきつい1日となった。
ティケドゥンガの次の集落、ウレリまでは急な石段を登る。山の斜面に作られた段々畑が朝日に照らされてきらめいている。集落から集落への荷物を運ぶロバともすれ違いながら、高度を上げていくと、山と山の間から遠くにアンナプルナの高峰が姿を見せ始める。
ウレリから先は山あいの道を進み、夕方ようやくゴレパニに到着。




DAY3:ゴレパニ・プーンヒル〜タダパニ
プーンヒルから朝焼けを眺める
3日目は日の出の時間に合わせて動き始める。
ゴレパニからもダウラギリやアンナプルナの高峰を眺めることができるが、1時間ほどかけてプーン・ヒル(Poon Hill / 3,198m)まで上がるとより広い視界でこれらの山々を眺めることができる。
ここからの朝日・ヒマラヤの山々を見るために2泊3日の日程でトレッキングに来ている人も多い。


石楠花(シャクナゲ)の群生地をトレッキング
朝日を眺めた後、ゴレパニのゲストハウスに戻り朝食を取り、本日の目的地タダパニ(Tadapani / 2,590m)に向けて出発。タダパニはゴレパニよりも標高が低いが、一度3,200m近くまで登り、沢を下って、また登り返す行程だ。
この周辺は石楠花(シャクナゲ)が群生しているエリアでもある。(3月から4月が真赤な花が咲くシーズン)
午後から雲行きが怪しくなり、風も強くなってきたところでタダパニに到着。



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