クライマーの聖地 パタゴニア フィッツロイ・セロトーレ(1)

マチュピチュ・ワイナピチュを歩いた僕らは、嵐の大地とも呼ばれる南米大陸南端の地パタゴニアへ。まずはアルゼンチン側のロス・グラシアレス国立公園を訪れた。美しい南極ブナの森、難攻不落の尖塔セロトーレ、クライマー憧れの山フィッツロイを巡る二泊三日のトレッキングを行った。

初日のトレッキングレポートです。

(トレッキング実施日:2016年12月4日)

目次

Day 1 概要

  • スタート地点 エル・チャルテン
  • ゴール地点 デアゴスティーニキャンプ場
  • 12時50分出発 17時00分到着(休憩込み)
  • 行動時間 3時間40分(休憩除く)
  • 距離 約9km

ロス・グラシアレス国立公園へ

マチュピチュ・ワイナピチュでトレッキングを終えた僕らはアルゼンチンへ。首都ブエノスアイレス、イグアスの滝を訪れた後は一気に南下し、パタゴニアにやってきた。僕らがまず訪れたのはアルゼンチン側パタゴニアのハイライトとも言えるロス・グラシアレス国立公園。

(参考)マチュピチュ・ワイナピチュのトレッキング記事はこちら

https://trailtravelers.net/peru-huyna-picchu-summary/

ロス・グラシアレス国立公園観光の拠点となるのはエル・カラファテの町。ここから北へバスで約3時間ほどの場所に、アウトドアブランド「パタゴニア」のロゴのモチーフとなった山フィッツロイや、難攻不落の尖塔セロトーレなどがある。ここが今回のトレッキングの舞台。トレッキング前日、エル・カラファテから登山口があるエル・チャルテン村へ移動した。

エルチャルテン。晴れていればここからフィッツロイが見えるという

初日はセロトーレを目指す

翌朝起きると雨。それもかなりの土砂降りだったが、正午前には雨が上がり、トレッキング開始。今日から二泊三日でセロトーレとフィッツロイを訪れる周回ルートを歩く。山中のキャンプ場に泊まるのだが、テントはペルーで牛に破壊されてしまったため、今回はチャルテンのアウトドアショップでレンタル。ストーブも、普段利用しているネイチャーストーブやアルコールストーブはこの辺りでは禁止ということで、ガスストーブをレンタルした。

この日はチャルテンからセロトーレが美しく見えるトーレ湖まで行き、トーレ湖近くのデアゴスティーニキャンプ場に泊まる。約9キロほどの行程だ。

トーレ湖方面に向かう入り口にある看板

潅木帯トレイル

登山口はチャルテンの街のすぐ裏手。住宅地を抜け、丘を上るとすぐに雰囲気の良いトレイルとなる。高さ1mほどの低木が密生するエリアで、背丈の低い多種多様の木々が広がる。よく見るとどの草木も棘が多い。聞くところによるとグアナコなどの動物に食べられるのを避けるためこのような姿になったのだとか。空は重たそうな雲が広がっていたが、足元は好みの風景が広がり、二人とも足取りが軽い。

アップダウンもそれほどなく、歩きやすいトレイルが続く。左手には氷河からの水を思わせるミルキーブルーのフィッツロイ川が流れ、遠くには青白い雪に覆われた山が徐々に見えてくる。ミラドール(展望地)まで来るが、残念ながら厚い雲が垂れ込めており、セロトーレは見えない。

背丈が低い植物が広がるトレイルだった

白濁した水が流れるフィッツロイ川

ミラドールからの眺め。重たい雲が広がりセロトーレは見えない

立ち枯れた木々

少し進むと、あたり一面立ち枯れた木々が広がるようになった。どんよりした天気と相まって、色彩が無く命を感じさせないような光景。山火事によってできた姿だという。森の再生には相当な時間を要し、森が回復しても決して同じような植生には戻らないと言われる嵐の大地パタゴニア。火の取り扱いは指定のキャンプ場のみで、機器もガスバーナーのみだ。山火事防止策として守らなければいけない大事なルール。

南極ブナの森を抜け、再び棘のある低木が密生するエリアを抜けていく。

立ち枯れた木々が広がるエリア

遠くには青白い氷河が見えた

雰囲気の良いトレイルを進んで行く

森の中のキャンプ場

歩き始めて4時間ほどでデアゴスティーニキャンプ場へ。セロ・トーレを望むトーレ湖もここから10分ほどだ。トーレ湖まではチャルテンの街から日帰りで歩く人も多いが、キャンプ場には10ほどのテントが張られていた。すっかりお気に入りとなったこの森の中でキャンプできる贅沢。近くに水場となる川があり、あとはトイレがあるだけの簡素な場所だが、ここロス・グラシアレス国立公園内のキャンプ場は全て無料だ。

ご飯を食べ、明日の天候回復を祈って、就寝。

デアゴスティーニキャンプ場

ハイライトと改善点

<ハイライト>

  • ガーデニングショップのような楽しいトレイル
    チャルテンの街の裏手の丘を登っていくと、背丈が低い潅木が生えるトレイルだった
    トゲトゲの植物、真っ赤な花、黄色い花など、バラエティ豊かな植生が、雨天で下がり気味だった僕らのテンションを高めてくれた!

<改善点>

  • レンタルしたテントが重かった
    チャルテンでレンタルしたテントは僕らが今まで使っていたものに比べ、サイズも重さも倍ほども・・・
    レンタルは便利だけど、今まで使っていた軽量コンパクトのテントの有難さを実感した

 

二日目、三日目のトレッキングレポートはこちら

https://trailtravelers.net/patagonia-fizroy2/

https://trailtravelers.net/patagonia-fizroy3/

ルート、準備とアクセス、気候と装備、食事と宿泊等のまとめ記事はこちら

https://trailtravelers.net/patagonia-fizroy-summary/

世界のトレイルを巡る旅の全体概要はこちら

https://trailtravelers.net/worldtravel-route/

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

目次