モロッコでの旅を終えた僕らは再びイベリア半島へ戻ってきた。食と芸術の街スペイン・バルセロナ。タパス、ピンチョスに、ガウディの建築物を楽しんだ後は、僕ららしくトレッキングへ。バルセロナの中心部から電車で約1時間ほどで訪れることができるモンセラットへ日帰りトレッキングを行った。
(トレッキング実施日:2016年10月12日)
概要
- スタート地点 モンセラット修道院 Montserrat Monastery
- ゴール地点 サン・ジェロニ Sant Jeroni
- 10時40分出発 12時30分頂上到着 14時20分下山
- 行動時間 3時間40分
- 距離 約11km
食と芸術の街バルセロナ
モロッコを後にした僕らは食と芸術の街スペイン・バルセロナを訪れた。街は碁盤の目のように区画整理され、カフェやバル、ブランドショップの隣にガウディの建築物が並んでも、不思議と違和感がない。ランチタイムのバルはカウンターに様々なタパス、ピンチョスが並び、スーツ姿のビジネスマンが慣れた感じでオーダーしていく。この街にはいつまでも滞在していたいと思わせるたくさんの誘惑があった。

カサ・バトリョ。アントニオ・ガウディが手がけた建築物の一つ

ピンチョスが並ぶバルセロナのレストラン。昼間から賑わう人気店だった
約1時間のショートトリップ
バルセロナ滞在最終日、僕らは電車に乗り、モンセラットというバルセロナ近郊の山に向かった。ここはバルセロナから気軽に訪れることができる郊外の人気観光スポット。山の中腹に修道院があり、黒いマリア像や少年合唱団による演奏を目当てにたくさんの人が訪れる場所だ。
1時間ほどで電車はモンセラットの山の麓の駅に着く。ここから修道院がある山の中腹までは、ロープウェイまたは、登山電車でアクセスすることができる。この日は登山電車がストで営業しておらず、ロープウェイを利用した。
少しピンクがかったモリモリとした岩山は、トルコ・カッパドキアで見た奇岩群にも似ている。モンセラットは主に礫(小さい石)、カッパドキアは火山灰などが堆積し侵食されてできたものだが、ともに長い年月をかけて不思議な奇岩群となった自然の芸術作品だ。

モンセラットは独特の形状をした岩山群

山の中腹にある修道院までは、ロープウェイでアクセスした

山の中腹には修道院があって、多くの観光客が訪れる人気の観光地でもある
修道院がある山の中腹から登り始める
修道院は標高約700メートルの中腹にあり、そこから標高約1200メートルの山頂に向けていくつかのトレッキングルートが伸びている。途中までケーブルカー(フニクラー)も運行しているのだが、こちらも今日はストで運休していた。
階段で始まるトレッキングルートの入り口にはトレラン姿の男女が目立つ。ここはバルセロナから気軽にアクセスできる人気の山。都会で生活するアクティブなバルセロナっ子たちがちょっとした非日常を求めて訪れる、ここは東京でいう高尾山や筑波山のような位置付けの場所なのかもしれない。

登り始めは森の中に伸びる階段

トレイルランニングをしている人を多く見かけたのが印象的だった
奇岩群を眺めながらの山歩き
次第に僕らの目線と同じ高さに岩山が迫ってくる。途中には大きな一枚岩があり、見上げるとロッククライミングをしている人も。その大きな岩の周りをぐるっと裏側まで進み、そこからは谷間の樹林帯を緩やかに登っていく。

やがて岩に囲まれたトレイルとなる。大きな岩ではロッククライミングをしている人も

途中から緩やかな傾斜の樹林帯を進む
冷たい雲と断崖絶壁
やがて樹林帯を抜け、岩が露出したところへ出る。独特の奇岩群が肩を寄せ合って並んでいる。今日はあいにくの曇り空で、視界はあまり良くないが、晴れている日はバルセロナの街や、遠くピレネー山脈まで見渡せるという。
最後は階段。右も左も視界が開け、雲上のトレイルとなる。冷たい雲が強い風に流され、僕らを包み込む。僕らはレインウェアを羽織り、ピーク目指して一気に駆け上がる。
頂上は切れ落ちた断崖絶壁で、そこからはカタルーニャの田舎の風景が眼下に広がっていた!

樹林帯を抜けると視界が開けてくる

最後は岩山に付けられた階段を上っていく

頂上は切れ落ちた断崖で、かなりの高度感を楽しめる場所
眺望が楽しめる水平歩道
下山はケーブルカー乗り場方面を経由するルートで降りる。途中まではほぼアップダウンの無い水平歩道で、左手に奇岩群が並ぶ眺望を楽しみながら気持ちよく歩けるトレイルだった。どれも特徴的な岩山で、ずっと眺めていると生き物のようにも見えてくる。
ケーブルカーの駅を越えたあたりから雨が降り出したが、ここからは広い舗装路。足元に気をつけながら修道院まで駆け下りていった。

岩山にへばり付くように修道院が作られていることがわかる

特徴的な岩山は、何かの生き物に見えてくる
歩き終えて
バルセロナ滞在最終日、天気は雨予報だったため、モンセラットへ向かうことを少し躊躇していたのだが、雨は最後の最後に降ってきた程度で、トレッキングも奇岩群も十分楽しむことができた。曇り空のため、地中海やピレネー山脈が見えなかったことは心残りだが、ガスがかかった奇岩群は幻想的でもあった。
僕らが訪れた日はケーブルカー(フニクラー)が運休していたが、これを使えばもっとライトなトレッキングを楽しむことができ、他にも複数のルートがあるため、体力や時間、天候と相談して、柔軟にトレッキングプランが組める点もこのトレイルの魅力でもある。
ハイライトと改善点
<ハイライト>
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頂上からの奇岩が連なる360度の展望
最後の階段を登りきって辿り着いた頂上は360度の視界が広がる展望台!
向こう側は中空から世界を見下ろすような断崖絶壁からの眺め、振り返れば奇岩が連なる山々の眺め。ガスが出てきていてちょっぴり寒かったが、ここまで来てよかったと思える景色だった・・・
<改善点>
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特になし!
モンセラットトレッキングのまとめ記事はこちら
https://trailtravelers.net/spain-montserrat-summary/
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