
この記事でわかること
- モンゴルオルレ第2コース(チンギス山コース)へのアクセス方法
- 家族連れにおすすめの「逆回り」ルートとその理由
- 子連れでどこまで歩けるか、実際の子供たちの様子
- 専門ガイドの手配が必要かどうかの判断材料
- 実際に歩いてわかった服装・持ち物・費用の目安
- コース周辺のおすすめ立ち寄りスポット
モンゴルでハイキング・トレッキングをしてみたい方に向けて、実際に家族で歩いた経験をもとにまとめました。
モンゴル・オルレとは
「オルレ」とは、韓国・済州島の方言で「通りから家に通じる狭い路地」を意味する言葉で、2007年に済州島で生まれたトレッキングコース「済州オルレ」に由来します。済州オルレはこれまで海外にも姉妹路を広げており、2012年には日本の九州オルレが海外初の姉妹路として誕生し、2017年には2つ目の海外姉妹路として「モンゴルオルレ」がウランバートル市の協力のもと開通しました。さらに2018年には日本国内2つ目の姉妹路として「宮城オルレ」も誕生し、複数のコースが整備されています。馬をモチーフにした「カンセ」というオブジェや、リボン・矢印による道標識の仕組みは、オルレで共通しており、歩き方に一度慣れれば、初めての国・コースでも迷わず歩ける仕組みです。
モンゴルオルレには現在全3コースが整備されています。第1コース(ボグドハーン山コース)はウランバートル近郊、市街東側のヘンヘル村を起点に歩くコースです。第2コース(チンギス山コース)は、ゴルヒ・テレルジ国立公園内にある、始点と終点が同じ周回コースです。距離11km・所要3〜5時間で、公式には初級者向けとされており、今回家族で歩いたのはこのコースです。なお、今回は子供連れということもあり、正式なコースとは逆回りで歩きました。逆回りだと、体力がある序盤に登りがあり、後半は平坦になるため、小さな子供がいる家族には歩きやすい順番になります。第3コースも同じくテレルジ国立公園エリアにあり、2021年に整備された比較的新しいコースです。

ルート基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 距離 | 公式11km(実測GPS計測:約14km) |
| 所要時間 | 公式3〜5時間(実測:行動時間4時間20分、休憩込み経過時間6時間40分) |
| 標高差 | スタート地点 約1,300m → 最高地点 約1,600m(標高差約300m) |
| 難易度 | 公式レーティングは初級者向けです。逆回りで歩くと体力があるうちに登りを終えられるため、さらに難易度が下がります |
| ベストシーズン | 6〜9月(モンゴルの夏季。訪問時は8月中旬でした) |

アクセス
モンゴルオルレ第2コースのスタート・ゴール地点は、テレルジ国立公園エリアの西側にあり、ウランバートル方面からテレルジへ入る際に必ず通過する場所に位置します。
僕らは前日に車移動し、テレルジのツーリストキャンプに宿泊しました。当日は朝、キャンプで朝食をとってから車でスタート地点へ向かいました。周辺にはツーリストキャンプが多数あるため、前泊すれば余裕を持ってスタートできます。
ウランバートルからの日帰りアクセスも可能ですが、市街の渋滞が激しく、所要時間が読みにくい点には注意が必要です。余裕を持ったプランニングをおすすめします。スタート地点までの道はほぼ舗装路のため、通常の乗用車で問題なくアクセスできます。
専門ガイドの手配
コース上には矢印やリボンといった道標が整備されているため、案内がなくても歩くことは可能だと思います。ただ、今回ツアー会社を経由して問い合わせたところ、「コース上には家畜を守る番犬がいる可能性があり、ガイドをつけて歩くことを推奨している」という情報をもらい、モンゴルオルレ専門ガイドを手配することにしました。
道標はあるものの、ルートが案内と少し変わっている箇所もあり、僕らが昼食をとった「チンギス21」ツーリストキャンプも正式ルートから少し外れた位置にあります。土地勘のない旅行者にとっては、ガイドがいた方が安心して歩けると思います。
言語面では、モンゴルオルレ専門ガイドさんはモンゴル語(英語も多少話せると思われる)で、モンゴル旅行全体をサポートしてくれていたツアーガイドさん(日本語対応)が通訳として間に入ってくれました。
今回は、モンゴル旅行全体のプライベートツアーを企画してくれた「新ズーチトラベル」に相談し、モンゴルオルレの公式窓口へ問い合わせてもらう形で専門ガイドを手配してもらいました。公式窓口に直接問い合わせて手配することも可能と思います。公式窓口の連絡先は次のとおりです(済州オルレ公式ガイドブックより)。
済州オルレ(韓国)電話:+82-64-762-2173 メール:jejuolle@jejuolle.org
ウランバートル市観光情報・宣伝センター(モンゴル)電話:+976-7010-8687 メール:mail@tourism.ub.gov.mn
なお、モンゴル旅行全体の計画・手配については「③モンゴル旅行を計画する上で知っておきたい6つのこと」で詳しく紹介しています。


子連れでも歩ける?
実際に子供を連れて歩いてみて感じたのは、体力的なハードルの高さよりも、歩くこと自体に慣れているかどうかが分かれ目になるという点でした。1歳半の長男は抱っこ紐での移動、8歳の長女は最後まで自分の足で約14kmを歩き切りました。5歳の次女は約11km歩いたところで疲れが出てきて、途中から車に乗せてもらいゴールへ向かいました。
僕らは普段から、日本国内のオルレのコース(10km前後、所要4〜5時間程度)を家族で歩いていたため、体力面はそれほど心配していませんでした。普段からハイキングや登山に慣れている子供であれば、モンゴルオルレ第2コースも問題なく歩けるでしょう。
今回は結果的に車で迎えに来てもらえましたが、これは想定外の対応でした。子供が途中でギブアップする可能性がありそうな場合は、あらかじめガイドやドライバーと、コース途中(例えば、ほぼ中間地点にある「チンギス21」あたり)まで車で迎えに来てもらうことも調整しておくと安心です。


気候・ベストシーズン
訪問時期は8月中旬でした。モンゴル旅行10日間のうち8日間が晴れ、2日間は小雨という天候でした。最高気温は25〜28度程度で、晴天時は直射日光が強いものの、湿度が低いため日陰に入ればそれほど暑く感じません。
ルート上にはほとんど日陰がないため、帽子と日焼け止めは必須です。肌の露出を抑えた薄手の長袖シャツ・長ズボンが望ましく、サングラスもあると安心です。それ以外は通常のハイキングの服装で対応できます。
装備リスト
装備は、歩きやすい靴、雨具、水分・行動食など、通常のハイキング装備で十分です。モンゴルオルレ公式ガイドでは、足首をしっかりサポートできるハイカットのトレッキングシューズが推奨されています。コース上にはアザミなどトゲのある草花もあるため、サンダルは避けた方が安心です。靴下も、足首まわりを保護できる長めのものがおすすめです。モンゴルオルレ専用に用意したものは特になく、モンゴル旅行全体の持ち物をそのまま使用しました。

食事・宿泊情報
コース前後は、テレルジ国立公園内のツーリストキャンプ「Heaven Envoy Tourist Camp(Tengeriin Elch)」に前後泊しました。ウランバートルからの日帰りも可能ですが、テレルジの他スポットも観光したい場合は前泊・後泊がおすすめです。今回は前後泊しましたが、振り返るとどちらか一泊でも十分だったかもしれません。
昼食はコース途中の「チンギス21」というツーリストキャンプで、ガイド経由で事前に手配しました。当日直接訪れて食事できるかどうかは不明なため、事前予約・手配をおすすめします。パンなどを持参して、コース上でピクニックする方法もよいでしょう。


費用
モンゴルオルレ専門ガイドの手配料は15,000トゥグリク(日本円換算で約6,700円)でした。こちらはツアー会社経由で手配・支払いをしています。送迎やその他のガイド代、昼食代などはモンゴル旅行全体のツアー料金に含まれているため、オルレ単独の費用としては算出できませんでした。また、モンゴルオルレ公式ガイドによると、ゴルヒ・テレルジ国立公園の外国人入園料は3,000トゥグリクとされています(訪問時期や改定により変動する可能性があります)。今回はツアー会社が代わりに支払ってくれていたものと思われますが、入園料を支払うような場所・場面はなかったため、具体的な仕組みは確認できていません。
周辺観光情報
宿泊キャンプの近くには亀岩(Turtle Rock)があり、今回立ち寄りました。近隣にはアリヤバル寺院もありましたが、今回は日程に含めておらず未訪問です。日程に余裕があれば組み込むこともできるでしょう。ウランバートルへの帰路には、チンギス・ハーン騎馬像(Chinggis Khaan Statue Complex)にも立ち寄りました。


注意点
ルート上は放牧エリアのため、馬・牛・羊の糞があちこちにあります。避けきれないので気にせず歩き、あとで靴を洗えば問題ありません。モンゴルオルレ公式ガイドでは、放牧されている家畜(ヤク・ヤギ・羊・馬)の後ろを歩いたり近づいたりしないよう注意があります。後ろ足で蹴られる危険があるためです。
トイレは経路上「チンギス21」にしかありません。それ以外は青空トイレになりますが、身を隠せる岩陰も多くないため、行きたくなったら早めに判断するのが安全です。トイレットペーパーと、使用後のゴミを持ち帰るためのゴミ袋も忘れずに持参しましょう。
万が一の場合に備え、緊急連絡先も控えておくと安心です(モンゴルオルレ公式ガイドより)。救急車:103 警察:102 山火事:101
通信面については、宿泊したツーリストキャンプはWi-Fiが利用できました。それ以外の移動中やコース上ではeSIM(Mobicomを利用)で対応し、ほとんどのエリアで電波が入りました。

まとめ
実測14km・行動時間4時間20分と、公式データよりも少し長めのルートでしたが、逆回りルートを選べば小さな子供連れでも十分歩き切れるレベルです。専門ガイドの手配や事前の食事手配など、準備をしっかりしておけば、初めての海外トレッキングでも安心して歩けるコースだと思います。実際の歩き方・雰囲気は、レポート記事もあわせて参考にしてみてください。





コメント
コメント一覧 (2件)
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[…] trailtravelers.netモンゴルオルレ第2コース「チンギス山コース」アクセス・難易度・装備まとめこの記事でわかることモンゴルオルレ第2コース(チンギス山コース)へのアクセス方法家族 […]