ニュージーランド マウントクック国立公園 トレッキング まとめ

アオラキ/マウントクック国立公園。マオリ語で雲を突き抜ける山を意味するニュージーランド最高峰アオラキ/マウントクックが望める場所で、数時間から半日程度で歩けるウォーキングトラックがいくつか整備されている。僕らはここにキャンプを張り、人気のウォーキングトラックであるフッカーバレートラックや、本格的なアルパインルートであるミューラーハットルートを歩いた。

本記事では、アオラキ/マウントクック国立公園でのトレッキングのまとめとして、ルート、準備とアクセス、気候と装備、食事と宿泊、などについてレポートします。

(2017年1月時点の情報です)

目次

アオラキ/マウントクック国立公園とは

ニュージーランド南島のサザンアルプスにある国立公園。世界遺産に登録されており、ニュージーランド最高峰のアオラキ/マウントクックを始め、3,000m級の山々がそびえます。本格的な登山ルートから初心者が気軽に歩ける散策ルートまで、様々なトレイルが整備されています。僕らはその中で、フッカーバレートラックとミューラーハットルートを歩きました。氷河を抱く山々とミルキーブルーの氷河湖、高山植物のお花畑等が楽しめます。

朝焼けのマウントクック

マウントクックバターカップをはじめとする様々な高山植物を楽しむことができる

ミューラーハット近くの岩場に咲いていた花

トレッキングルート

マウントクック村周辺には、数時間程度から日帰りで歩けるウォーキングトラックが複数あります。

フッカーバレートラックは、マウントクック村からフッカー谷を流れるフッカー川沿いを歩く往復約4時間のトレイルです。標高差はほぼなく初心者でも気軽に歩けます。晴れるとアオラキ/マウントクックを眺めながら気持ちのいいトレッキングができます。

ミューラーハットルートは、マウントクック村からセアリーターンズトラックを経由してミューラーハットまでのルートです。ミューラーハットに一泊してマウントクック村に戻るか、日帰りでも歩けます。マウントクック村は標高約750m、ミューラーハットは約1800m。途中のセアリーターンズまでは整備された階段のトレイルですが、後半はガレ場の急登と夏でも雪が残るアルパインルートです。セアリーターンズからはミューラー湖、フッカー湖、マウントクックが美しく望めるため、マウントクック村からセアリーターンズまでの往復も人気です。

僕らはマウントクック村に複数日滞在してトレッキングを楽しみましたが、日帰りで訪れ、フッカーバレートラックのみを歩く人も多いようです。

フッカーバレートラックのトレッキングレポートはこちら

https://trailtravelers.net/newzealand-hooker-muller1/

ミューラーハットルートのトレッキングレポートはこちら

https://trailtravelers.net/newzealand-hooker-muller2/

https://trailtravelers.net/newzealand-hooker-muller3/

アクセスと準備

マウントクック村が拠点になります。マウントクック村へは、クライストチャーチとクイーンズタウンからインターシティという長距離バスが、テカポとトワイゼルからはクックコネクションというシャトルバスが出ています。

僕らはテカポからクックコネクションを利用してマウントクック村に移動し、トレッキング後はマウントクック村からトワイゼル経由でワナカへ移動しました(トワイゼルからワナカへはインターシティを利用)。クックコネクションは運転手が観光の見どころをマイクで説明してくれながらのドライブでした。

駐車場も整備されており、日帰りで楽しむ人はレンタカーで訪れる人が多いようでした。

ミューラーハットルートを歩く場合は、マウントクック村にあるビジターセンターで出発当日の朝、天候やコンディションを確認しましょう。ミューラーハットに宿泊する場合は、出発当日朝にビジターセンターでハットチケットの受取り(購入)が必要です。

マウントクックコネクションのシャトルバス

気候と装備

アオラキ/マウントクック国立公園は、年間降水日数が約150日という不安定な天候の場所にあります。僕らが訪れた1月上旬は初夏ですが、天気が悪かったせいもあり、とても寒かったです。ミューラーハットでは雪が降りました。雨対策、防寒対策はしっかりしていきましょう。

フッカーバレートラックは、アップダウンもほとんどなく、とても綺麗に整備されたウォーキングトラックで、スニーカーでも問題なく歩けます。一方、ミューラーハットルートは途中から、急勾配の斜面を登り、岩場や雪渓もあるため、しっかりしたトレッキングシューズが良いでしょう。僕らが訪れた1月上旬はまだ雪が多く残っていましたが、アイゼンを必要とするような場所はありませんでした。残雪の状況は時期や年によっても異なるため、必ず事前にビジターセンターでコンディション及びアイゼン等の要否を確認してください。

ミューラーハットは、マット付きバンクベッドのため、寝袋の持参が必要です。また食料及び自炊道具の持参が必要です。水、及び、ガスコンロは自由に使えます。

各種アウトドア用品は、クイーンズタウンの町で購入やレンタルが可能です。

僕らの海外トレッキング&世界一周の装備・持ち物のまとめ記事はこちら

https://trailtravelers.net/world-travel-item/

残雪の状況などトレイルのコンディションはビジターセンターで必ず確認しましょう

突然の雪にも対応できる準備をしておきましょう

食事と宿泊

マウントクック村にはハーミテージホテル、YHAアオラキマウントクックバックパッカーズがあります。またマウントクック村からフッカーバレー方面に歩いて30分ほどの距離(車でもアクセス可)にホワイトホースヒルというキャンプ場もあります。僕らはここに泊まりました。キャンピングカーや乗用車でキャンプしている人もたくさんいました。トイレと水道のあるキッチン小屋があります(コンロはなし)。シャワー(コイン式)はマウントクック村にあります。ホワイトホースヒルキャンプ場は事前予約は不要で、ビジターセンターまたはキャンプ場で当日利用料の支払をします。

マウントクック村にレストランはありますが、大きなスーパーはありません。自炊する場合は他の町で食材を購入して持ち込む必要があります。僕らはテカポの町のスーパーで食料を購入しました。

ミューラーハットはマットのあるバンクベッド、トイレ、水道、ガスコンロがあります。食事の提供や食料の販売はありません。ワーデンと呼ばれる管理人がいます。ミューラーハットのワーデンはボランティアとのことです。夕方遅くにハットトークと呼ばれるミーティングがあり、ワーデンがその日の宿泊者に対して、山小屋利用の注意事項や翌日の天気予報等を説明してくれます。ミューラーハットは人気のため、早めにネットで予約しておいた方が良いでしょう。

ホワイトホースヒルキャンプ場

岩場の上に立つミューラーハット

ミューラーハットのバンクルーム

主な費用

(参考) 1NZD(ニュージーランドドル)=約82.4円 ※2017年1月レート

  • テカポからマウントクック村までの交通費 一人36NZD
  • マウントクック村からトワイゼルまでの交通費 一人25NZD
  • ホワイトホースヒルキャンプ場の宿泊費 一人13NZD
  • ミューラーハットの宿泊費 一人36NZD

参考にした情報

newzealand.com

newzealand.comのアオラキ/マウントクック国立公園のページ

DOC

DOCのアオラキ/マウントクック国立公園のページ。周辺のウォーキングトラックの情報があり、ハットの予約ができます。

参考にした書籍

僕らはニュージーランドの北島と南島の両方を訪れ、マウントクック周辺以外は、ルートバーントラックとグリーンストーントラックでのトレッキング、トンガリロ・ノーザン・サーキットでのトレッキング、テカポ、ワナカ、クイーンズタウン、オークランドの観光なども行ったため、全体的な情報をつかむ上で、地球の歩き方を参考にしました。グレートウォークの情報や、トレッキング以外の観光情報もたっぷり載っています。Kindle版があるので、荷物にもならず便利でした。

まとめ

ニュージランド最高峰のアオラキ/マウントクックをお目当に、たくさんの人が訪れるマウントクック国立公園。一番人気は、気軽に歩けるフッカーバレートラックですが、僕らのオススメはミューラーハットルート。東京タワー3個分の標高差を一気に登るアルパインルート。眼下にミューラー湖やフッカー湖、マウントクック村が広がり、遠くにはマウントクックの雄姿が望め、上まで上がるとミューラー氷河が目の前に迫る、本格的な山岳ルートです。

ミューラーハットの暖かい部屋の中から、夕焼けに染まるマウントクックが見えた瞬間は、涙が出るほど感動しました。

ニュージーランドではマウントクック周辺以外で、ルートバーントラック・グリーンストーントラック、トンガリロ・ノーザン・サーキットでトレッキングを行いました。トレッキング記事はこちら。

https://trailtravelers.net/newzealand-routeburn-greenstone-summary/

https://trailtravelers.net/newzealand-tongariro-summary/

ミューラーハットからのマウントクック

マウントクック国立公園のフッカーバレートラック、ミューラーハットルートでのトレッキングで気になることがあればコメント欄に!

マウントクック国立公園のフッカーバレートラック、ミューラーハットルートでのトレッキングって実際どうなの?と気になることがあれば、コメント欄にメッセージいただければ、今回のトレッキングの実体験をもとに、わかる範囲でお答えします!

世界のトレイルを巡る旅の全体概要はこちら

https://trailtravelers.net/worldtravel-route/

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コメント

コメント一覧 (4件)

  • 投稿、楽しく読ませていただきました。
    今年の年末にマウントクックに行こうと計画しているのですが、駐車場での車中泊も有料でしょうか?もしわかれば教えてください。

    • コメントありがとうございます。車中泊の取扱いは正確にはわかりませんが、キャンプ場にあるトイレやキッチン小屋を利用するのであれば、設備利用料として、利用料を払った方が良いのではと思います。ご参考まで。

  • とても楽しく読ませていただいたと同時に、参考になりました。
    今月末から10日間ほどニュージーランドに行く予定です。2/7には、ミューラー小屋を予約しています。ミューラー小屋について質問させてください。
    寝具としては、寝袋のみ持参すれば大丈夫でしょうか?マットは必要ありませんか?
    ガスコンロは小屋にあるものを使えるようですが、お鍋等の備品はないのでしょうか?やはり持参ですよね?
    小屋の中は暖房はありますか?あたたかいのでしょうか?
    くだらない質問ばかり、申し訳ありません。教えていただけると助かります。
    よろしくお願いいたします。

    • ニュージーランド、ミューラー小屋に行かれるのですね。
      寝具は寝袋のみで大丈夫です。マットがあります。
      ガスコンロはありますが、鍋はありませんので、持参する必要があります。
      小屋の中は暖房があったと思います。暖かかった記憶があります。
      ぜひ楽しんで行ってきてください!

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