ニュージーランド トンガリロノーザンサーキット トレッキングまとめ

ニュージーランド北島トンガリロ国立公園。トンガリロ、ナウルホエ、ルアペフという3つの活火山を擁し、溶岩流の塊、クレーター、エメラルドグリーンの湖など、現実離れした世界が広がる場所。ニュージーランドの先住民マオリ族の聖地でもある。この場所には、トンガリロノーザンサーキットと呼ばれるトレッキングコースがあり、僕らは三泊四日でトレッキングを行った。

本記事では、トンガリロノーザンサーキットでのトレッキングのまとめとして、ルート、準備とアクセス、気候と装備、食事と宿泊、などについてレポートします。

(2017年1月時点の情報です)

目次

トンガリロノーザンサーキットとは

ニュージーランド北島の世界遺産トンガリロ国立公園にあるトレッキングルート。トンガリロ、ナウルホエ、ルアペフという3つの火山とエメラルドブルーの火山湖、荒涼とした溶岩流跡が広がる大地等が楽しめます。トンガリロノーザンサーキットは円錐形が美しいナウルホエを中心にした周回コース。僕らは三泊四日で歩きました。

ナウルホエ(右)、ルアペフ(左奥)などの火山を眺めながら歩くことができるトンガリロノーザンサーキット

トレッキングルート

トンガリロ国立公園には、トンガリロアルパインクロッシング(一日)、トンガリロノーザンサーキット(四日程度)、ラウンドザマウンテン(六日程度)等のルートがあります。ノーザンサーキットは、ニュージーランドの雄大な景色を眺めながら歩くことができる9つのグレートウォークのひとつです。

最も人気があるのは日帰りトレッキングのアルパインクロッシングですが、19.4kmの距離を帰りのバスの時間までに歩く必要があり、それなりに大変です。

ノーザンサーキットはファカパパビレッジを拠点にナウルホエの周りを歩くルートです。マンガテポポハットからエメラルドレイクスまではアルパインクロッシングのルートと重複します。ノーザンサーキットはどちら周りにも歩けますが、目に飛び込んでくる景観の美しさを踏まえると時計回りに歩くほうがおすすめだと思います。

左下(You Are Hereの地点)がファカパパビレッジで、僕らはここから時計回りで歩きました

僕らは以下の日程で歩きました。これがスタンダードな日程ですが、初日の行程は比較的単調なため省略し、マンガテポポハットから歩き始める人も多いようです。また三日目の行程は距離が短いため、二日目や四日目の行程にまとめて歩いてしまう人もいるようです。

  • 初日  ファカパパビレッジ 〜 マンガテポポハット(8.5km)
  • 二日目 マンガテポポハット 〜 オトゥレレハット(12.8km)
  • 三日目 オトゥレレハット 〜 ワイホホヌハット(7.5km)
  • 四日目 ワイホホヌハット 〜 ファカパパビレッジ(14.3km)

マンガテポポハット〜オトゥレレハット間は、マウント・ナウルホエ(往復3時間)やマウント・トンガリロ(往復1〜2時間)、ブルーレイク(往復30分)へのサイドトリップルートがあります。ワイホホヌハット〜ファカパパビレッジ間は、タマ・レイクへのサイドトリップルートがあります。天候と体力次第でチャレンジしても良いでしょう。

トレッキングレポートはこちら

https://trailtravelers.net/newzealand-tongariro1/

https://trailtravelers.net/newzealand-tongariro2/

https://trailtravelers.net/newzealand-tongariro3/

アクセスと準備

麓の街ファカパパビレッジが拠点になります。ファカパパビレッジまではオークランドから長距離バスでアクセスできます(所要7時間ほど)。僕らはnakedBUSというバス会社を利用しました。オークランドから鉄道でアクセスする場合はナショナルパーク駅で下車し、そこからバスで移動する必要があります。駐車場が整備されているのでレンタカーも可能です。

マンガテポポハットから歩き始める場合は、ファカパパビレッジや、タウポ、トゥランギから、アルパインクロッシング用のシャトルバスが出ているため、こちらを利用することでアクセス可能です。

トレッキングに許可証は必要ありませんが、山小屋・キャンプ場の事前予約・決済が必要です。ネットで、またはファカパパビレッジのビジターセンターで手続きができます。シーズン中は込み合うので早めの予約をおすすめします。ネットで手続きした場合も、出発前にビジターセンターに立ち寄り、チケットを受け取る必要があります。チケットは山小屋の管理人であるワーデンに提示します。

ファカパパビレッジのビジターセンター

気候と装備

僕らが訪れた1月は夏ですが、夜はとても冷え込みました。氷点下近くまで下がった日もありました。日中は晴れると日差しが強く汗ばむほどですが、曇りの日や風が強い日は寒かったです。防寒・防風対策はしっかりしていきましょう。

トレッキング最終日、僕らが歩いた場所は雨でしたが、別の場所(レッドクレーター付近)は積雪があったようです。レッドクレーター付近は風が強いポイントでもあり、天候不順時はトレイルがクローズします。

トレイルコンディションは、ファカパパのビジターセンターや各ハットで必ず確認してから歩くようにしてください。火山活動の状況や噴火時の対応などの重要情報も必ず確認するようお願いします。

歩く上で危険な場所はなく、歩きやすいトレッキングシューズが良いでしょう。

僕らの海外トレッキング&世界一周の装備・持ち物のまとめ記事はこちら

https://trailtravelers.net/world-travel-item/

食事と宿泊

山小屋も含めトレイル上に売店等はありません。

トレイル上の宿泊は山小屋または山小屋周辺でのキャンプになります。山小屋には、マットありのバンクベッド、トイレ、水道、ガスコンロ等があります。寝袋を持参する必要があります。水は雨水や川の水なので気になる人は浄水するとよいでしょう。山小屋に泊まらずキャンプをする人も、山小屋の設備の使用が認められていました(ルートバーントラックでは禁止でしたが)。

山小屋にはワーデンと呼ばれる管理人が常駐しています。夕方遅くにはハットトークと呼ばれるミーティングがあり、ワーデンがその日の山小屋やキャンプの利用者に対し、周辺の注意事項や天気予報、トンガリロの歴史、マオリの神話などの話をしてくれます。トンガリロはマオリの聖地のひとつです。

山小屋およびキャンプ場の利用には予約が必要です。ベッドは早い者勝ちです。

トレッキング前後はファカパパビレッジが拠点になります。ここには高級ホテルからキャンプ場までいくつかの宿泊施設があります。僕らはファカパパ・ホリデーパークを利用しました。売店はホリデーパークのオフィスに小さいものがありますが、大きなスーパーはなかったです。ホリデーパークではトレッキング中の荷物を無料で預かってくれました。

マンガテポポハットの内部風景

主な費用

(参考) 1NZD(ニュージーランドドル)=約82.4円 ※2017年1月レート

  • オークランドからファカパパビレッジへの交通費往復 一人52NZD
  • ファカパパビレッジ(キャンプ場)の宿泊費 一人22NZD
  • マンガテポポハット(キャンプ場)の宿泊費 一人14NZD
  • オトゥレレハット(山小屋)の宿泊費 一人32NZD
  • ワイホホヌハット(山小屋)の宿泊費 一人32NZD

参考にした情報

DOC Tongariro Northern Circuit

DOC(ニュージーランド環境省)のトンガリロノーザンサーキットの案内ページ。ルート概要、地図、高低差、コンディション情報等、必要な情報が網羅されています。PDF版のブローシャも参考になりました。

参考にした書籍

僕らはニュージーランドの北島と南島の両方を訪れ、トンガリロ以外は、ルートバーントラックとグリーンストーントラックでのトレッキング、マウントクック周辺でのトレッキング、テカポ、ワナカ、クイーンズタウン、オークランドの観光なども行ったため、全体的な情報をつかむ上で、地球の歩き方を参考にしました。グレートウォークの情報や、トレッキング以外の観光情報もたっぷり載っています。Kindle版があるので、荷物にもならず便利でした。

まとめ

天気が最高だったこともあり、エメラルドレイクスの美しさは今でも脳裏に焼き付いています。どのトレッキングコースにも言えることですが、やっぱり天気の良いタイミングで絶景ポイントを訪れたいですね。トンガリロノーザンサーキットは山小屋・キャンプ場を事前に予約してから歩き始めるため、天気に合わせて日程を調整するのが難しいのですが、直前にキャンセルが出ることもあるので、ビジターセンターで空き状況を確認してみるのも良いかもしれません。あるいは、日帰りのアルパインクロッシングを歩くことにし、予備日をもたせて日程を組んでおけば、ベストの日に歩くことができるかもしれません。

最後に、実際にトンガリロノーザンサーキットに行ってわかったことをまとめました。

https://trailtravelers.net/newzealand-tongariro-tips/

ニュージーランドでは、トンガリロ以外に、マウントクック周辺、ルートバーントラック・グリーンストーントラックでもトレッキングを行いました。トレッキング記事はこちら

https://trailtravelers.net/newzealand-hooker-muller-summary/

https://trailtravelers.net/newzealand-routeburn-greenstone-summary/

トンガリロノーザンサーキットでのトレッキングで気になることがあればコメント欄に!

トンガリロノーザンサーキットでのトレッキングって実際どうなの?と気になることがあれば、コメント欄にメッセージいただければ、今回のトレッキングの実体験をもとに、わかる範囲でお答えします!

世界のトレイルを巡る旅の全体概要はこちら

https://trailtravelers.net/worldtravel-route/

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • こんばんは。
    ニュージーランドのトレッキング情報を探していたら貴兄のブログにたどり着きました。
    ニュージーランドの入国審査について教えてほしいことがあります。
    ニュージーランドの入国審査では靴やテントに土が付着しているとまずい、という噂を聞いたのですが、実際どうだったのでしょうか?
    入国前にテント等の洗濯をどうするか参考にしたいです。
    どうぞ。よろしくお願いいたします。

    • こんばんは。返信が遅くなりすみません。
      ニュージーランド入国時に靴やテントのチェックを受けました。
      事前に水で泥や砂を流すなど対応をしておいたほうが良いと思います。
      よろしくお願いします。

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