ノルウェー ロフォーテン諸島 トレッキングまとめ

lofotenノルウェー北部にあるロフォーテン諸島。フィヨルド地形の穏やかな海に鋭く切り立った山々が浮かぶ、世界で最も美しい場所の一つとも言われる場所。ユーラシア大陸の北西端に位置するこの地は、日本から訪れた僕らにとって、世界の果てのように感じる場所でもある。クングスレーデンを歩いた後、ノルウェーに入った僕らはこの地を訪れた。

本記事では、ロフォーテン諸島でのトレッキングのまとめとして、アクセス、ルート、天候と装備、食事と宿泊についてレポートします。

(2016年8月時点の情報です)

目次

ロフォーテン諸島とは

ノルウェー北西岸に、北東から南西へ約200Kmに渡り連なる島群で、フィヨルド地形が美しい場所。ここでは、今回僕らが楽しんだ、モスケネスのキャンプサイトを拠点に周辺を日帰りトレッキングする場合を中心にまとめます。モスケネスはロフォーテン諸島の南西端にある港町です。

遠くまで連なるロフォーテン諸島

遠くまで連なるロフォーテン諸島

ロフォーテン諸島へのアクセス

オスロからの直接のアクセスはなく、ナルヴィークやボードーまで行き、そこからアクセスすることになります。

ナルヴィークからバスで

ナルヴィークからロフォーテン諸島方面へバスが出ています。バスはE10号線という道路を走り、ナルヴィークからスヴォルヴァーなどを経由してモスケネス、更に先端のオーまでつないでいます。一日2便程度で、ナルヴィークからスヴォルヴァーまで4時間半程度、モスケネスまで行くと7時間半程度かかります。バスの時刻表はこちらのサイトから。

僕らは15時30分ナルヴィーク発に乗り、途中レクネスでバスを乗り換え、モスケネスに着いたときは23時過ぎでした。到着時間が遅いので少し心配でしたが、この辺りは8月でも夜はそれほど暗くならないので、宿泊場所まで問題なくたどり着けました。移動時間は長いですが、車窓からは絶景の連続です。

なお、ナルヴィークのバスターミナルはナルヴィーク・ストアセンターというショッピングモールに併設されおり、チケットはバス乗車時に運転手から直接買いました。

スウェーデンのラップランドにあるクングスレーデンと組み合わせてロフォーテン諸島を訪れる際はこのルートが便利です。

クングスレーデンのトレッキング記事はこちら

https://trailtravelers.net/kungsleden-summary1/

ナルヴィークから乗車したバスからの眺め。美しいロフォーテンの景色が続きます

ナルヴィークから乗車したバスからの眺め。美しいロフォーテンの景色が続きます

ボードーからフェリーで

ボードーからモスケネスやスヴォルヴァーへフェリーが就航しています。モスケネスへは一日2便程度(曜日により異なる)、所要時間は3時間程度です。スヴォルヴァーへは一日1便、所要時間は3時間半程度です。フェリーの時刻表はこちらのサイトから。

オスロ・ボードー間は飛行機、列車があります。僕らはロフォーテン諸島をトレッキングした後、モスケネスからボードーまでフェリーで移動し、ボードーからオスロまで飛行機で移動しました。飛行機は所要1時間半程度。オスロから訪れる場合はこのルートが便利だと思います。なお、オスロ・ボードー間は列車もありますがトロンハイムで乗り換えが必要で、最短のもので所要17時間程度です。

オスロからはスタヴァンゲルへ移動し、リーセフィヨルドのプレーケストーレンをトレッキングしました。

プレーケストーレンのトレッキング記事はこちら

https://trailtravelers.net/norway-preikestolen/

モスケネスの港から出航するフェリー。僕らが乗車した日ではなく、ムンケンからのトレッキングの帰り道で撮影したものです

モスケネスの港から出航するフェリー。僕らが乗車した日ではなく、ムンケンからのトレッキングの帰り道で撮影したものです

ボードーから飛行機で

ボードーからスヴォルヴァーやレクネスに飛行機が飛んでいます。一日1〜3便程度。所要約25分。

登山口へのアクセス(モスケネスから)

僕らはモスケネスを拠点に、ヘルベテスティンデンとムンケンにそれぞれ日帰りでトレッキングしました。

ヘルベテスティンデンはモスケネスの隣村レイネが拠点になります。モスケネスからレイネまではローカルバスに乗り、レイネからヴィンスタッドまではフェリーに乗ります。フェリーの時間は、僕らが訪れた時はレイネからヴィンスタッドは10時発、ヴィンスタッドからレイネは15時25分発でした(季節・曜日により異なる)。ヴィンスタッドからはバンズビーチに向かって歩きます。バンズビーチからヘルベテスティンデンへの登り口はトレイルがやや不明瞭でしたが、視界が開けているので迷うことはないです。なお、ヴィンスタッドからの戻りのフェリーを逃すと帰れなくなるので、時間には気をつけましょう。フェリーの時刻表はこちら

ムンケンの登山口まではモスケネスから歩いて行きました。車道沿いを南西方面に40分程度歩き、Sørvågvatnetという大きな湖の側を入ってトレイルに入っていきます。車道沿いに登山口の案内はなかったため、オフラインマップ等の情報を参考にしてください。

レイネから乗車したヴィンスタッド行きのフェリー

レイネから乗車したヴィンスタッド行きのフェリー

トレッキングルート

ロフォーテン諸島には数多くのトレッキングルートがあります。僕らは68NORTHというサイトを参考にトレッキング場所を検討しました。人気のトレッキングコースは細長いロフォーテン諸島の真ん中から南西端にかけて集中しているようです。

車があると便利ですが、ローカルバスも割にあるようだったので、どこかの街を拠点に少し遠出の日帰りトレッキングも可能だと思います。

ノルウェーは私有地と国立公園以外は自由にキャンプをすることが可能なことから、ビーチや山頂付近でキャンプをし、複数のトレッキングコースを組み合わせて、縦走することも可能です。

僕らはナルヴィクからの距離を考えて、当初は南西端にあるモスケネスではなく、より近いスヴォルヴァーを拠点としたトレッキングをしようと考えていましたが、よりロフォーテンらしい景観を楽しめるという観点で、モスケネスにして良かったと思います。

僕らが歩いたヘルベテスティンデンとムンケンのトレッキングレポートはこちら

https://trailtravelers.net/norway-lofoten1/

https://trailtravelers.net/norway-lofoten2/

気候と装備

ロフォーテン諸島は、温暖なメキシコ湾流と北極からの冷たい風がぶつかる場所にあり、天気が崩れやすいです。

僕らがトレッキングした2日間は運良く快晴でしたが、トレッキングの中日、ロフォーテン諸島最終日はぐずついた天気で、特に最終日は冷たい雨となりました。そのため、トレイルはぬかるみが多く、斜面も非常に滑りやすいコンディションにありました。ソールがしっかりしたトレッキングシューズで登るのはもちろん、レインウェア等の雨対策も必須です。

晴れると暖かいですが、日が陰ると冷え込むので、夏でも軽量ダウンジャケットをザックに忍ばせておくのが良いと思います。キャンプをする場合、夜は冷え込むので寒さ対策をしっかりしてください。

僕らの海外トレッキング&世界一周の装備・持ち物のまとめ記事はこちら

https://trailtravelers.net/world-travel-item/

すっきり晴れていても風は冷たく肌寒かったため、ダウンを着て歩く時間帯が長かったです

すっきり晴れていても風は冷たく肌寒かったため、ダウンを着て歩く時間が長かったです

食事と宿泊

キャンプサイトに宿泊していたこともあり、僕らの食事は基本的に自炊でした。

キャンプサイトはモスケネスのフェリー乗り場近くにあるMoskenes Campingを利用しました。キャンプサイトの受付の横に、遅くまで営業しているバーが併設されており、遅い時間のチェックインの際は、バーで受付をします。

南西方面に歩いて40分ほどのところにJORKERというスーパーがあります。また隣のレイネ村(歩いて1時間程度)にも、スーパーのCOOPやガソリンスタンドに併設されたコンビニのようなお店があります。いずれもローカルバスでもアクセス可能です。

一部の山中には無人の山小屋がありますが、これらを含め山の中には売店などはないので、必要なものはあらかじめ準備していきましょう。水場はルートにもよりますが基本的に豊富にありました。そのまま飲めるとのことですが、僕らは念のため浄水しました。

キャンプサイトMoskenes Camping

  • 一泊150NOK(約1,866円)※利用料2名分及びテント1サイト利用、2016年8月レート
  • トイレ、キッチン、ランドリーあり(コイン式別料金)
  • ホットシャワーあり(コイン式別料金)、ドライヤーはなし
  • 宿泊料はカード払い可だが、シャワー・ランドリーはコインのみのため小額の現金が必要
  • シャワーもキッチンもきちんとした建物内のため寒くない
  • 充電はキッチンやトイレ・シャワー棟にあるコンセントを自由に使える
  • Wi-Fiあり(受付やバー、キッチンなどの施設周辺のみ)
  • 受付に簡単な売店あり(パンやお菓子、飲み物、ガス缶などの販売)
  • 海辺にあり夕陽が綺麗に見える
  • テントは区画の指定はなく、敷地内であれば自由に張ることができる。トイレ・シャワー等の施設周辺が便利だが、少し離れた丘の上にもテントを張ることが可能。ここだと人の少ないところで海を眺めながらゆっくりできる
  • 従業員曰く、ノルウェー北部のキャンプサイトの中で一番評価を得ているのだとか
  • Moskenes Campingのサイトはこちら
Moskenes Camping、昼間に写真を撮ったのでテントの数が少ないですが、朝夕はたくさんのテントが設営されます

Moskenes Camping、昼間に写真を撮ったのでテントの数が少ないですが、朝夕はたくさんのテントが設営されます

参考にしたサイト

68NORTH

ロフォーテン諸島に数あるトレッキングコースを選ぶ際に、「68NORTH」というサイトを参考にしました。トレッキングルート、登山口へのアクセス方法、時間、難易度なども示されており、非常に役に立ちました。写真が美しく、このサイトを見るとロフォーテン諸島に行ってみたくなること間違いなしです!

Lofoten.info

ロフォーテン諸島全般の情報は、「Lofoten.info」というサイトがあります。トレッキング以外の情報や、アクセスに関する情報はこちらを参考にしました。ナルヴィークからのバスの時刻表や、モスケネス・ボードー間のフェリーの時刻表の最新情報はこのサイトのTRAVELページから確認してください。

まとめ

ロフォーテン諸島は、世界で美しい場所の一つと言われるだけあって、フィヨルド地形の穏やかな海に急峻な山がそびえ立ち、港町にはロルブーと言われる木造の漁師小屋が並ぶ、その風景は本当に息を飲むものでした。

ここは訪れるだけで十二分に美しい場所ですが、トレッキング場所としても本当にオススメしたい場所です。歩き始めから終わりまで、次々と海、山、ビーチ、湖の美しい景観が現れて、歩いていて退屈な時間が一切なく、常に歓声やため息が出るようなトレイルです、笑。

ロフォーテン諸島は、ノルウェーの中でも少しアクセスしにくい場所に位置しますが、北欧へ旅行することがあれば、ぜひ足を伸ばして、歩いてみてほしい場所です。

最後にロフォーテン諸島に実際に行ってわかったことをまとめてみました。

https://trailtravelers.net/lofoten-tips/

眺めるだけでも美しいロフォーテン諸島。どこを切っても絵になります

眺めるだけでも美しいロフォーテン諸島。どこを切っても絵になります

 

世界のトレイルを巡る旅の全体概要はこちら

https://trailtravelers.net/worldtravel-route/

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コメント

コメント一覧 (3件)

  • 2週間後ロフォーテン諸島に行くものです。このブログを見て、ヘルベテスティンデンに言おうと思うのですが、レイネからのフェリーは現金のみでしょうか。
    おいくらでしたか。
    お伺いしたいです。

    3月にコメントさせていただきましたが、どこでその返信を見れるのかがわからず困っています。よろしくお願いします。

    • sakiさん、コメントありがとうございます。
      レイネからのフェリーは現金のみでした。レイネにガソリンスタンド併設のコンビニがあり、そこのATMでキャッシングしました。
      二人で往復240ノルウェークローネでした。

      あと3月はこちらの記事にコメントいただいております。ご確認ください。
      http://trailtravelers.net/lofoten-tips/

      ロフォーテン楽しんできてくださいね!

  • 丁寧な回答ありがとうございます!
    不安が解消され、楽しみで仕方がないです!!

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