まるで太古の地球 アイスランド ロイガヴェーグル・トレッキング④

icelandアイスランド・ロイガヴェーグル。火山灰や溶岩でできた灰色の大地からは蒸気が噴き出し、黄緑色の苔が生える。そして雪もある。そこは火山と氷河が織りなす太古の地球のような場所だった。雨に打たれ、火山灰にまみれながら歩いたあの景色は脳裏に焼きついて忘れることはないだろう。今回はこの55キロの絶景トレイルを4日間かけて歩いた。

本記事では、トレッキング四日目のレポートをお伝えします。

(トレッキング実施日:2016年8月23日)

目次

Day 4 概要 エムストル〜ソルスモルク

  • スタート地点: エムストル Emstrur
  • ゴール地点: ソルスモルク Þórsmörk
  • 10時50分出発 16時50分到着
  • 行動時間: 6時間00分(休憩込み)
  • 距離: 約15km

氷河を見ながらの渓谷歩き

今日はソルスモルクまでの約15キロを歩く。

歩きはじめてしばらくすると、大地が割れたような渓谷が現れる!左手に氷河が見え、そこから流れ出ていると思われる大量の水が渓谷の底を蛇行する。

大地が割れたような渓谷が見えてくる

大地が割れたような渓谷が見えてくる

遠くには氷河が見える。ここから大量の水が流れ出し、この渓谷を作り上げているようだ

遠くには氷河が見える。ここから大量の水が流れ出し、この渓谷を作り上げているようだ

不思議な場所で羊を見かける

渓谷に架かる橋を渡り、先に進んでいくと羊がいる。この場所に限らず、なんでこんなところにと思うような場所で羊を見かけることがある。迷子になったのか、逃げ出したのか、笑。

ちなみに、アイスランドはどこに行っても草木があまりないのだが、もともとはもっとたくさん緑があったらしい。少ないのは、人間による伐採と、羊が増えすぎて食べ尽くしてしまったのが要因なのだとか。

渓谷に掛かる橋を渡っていく

渓谷に掛かる橋を渡っていく

こんなところになぜか羊

こんなところになぜか羊

白、茶、黒と3色の羊

白、茶、黒と3色の羊

溶岩地帯を抜け、大きな川を渡渉

遠くに氷河が見える。今日のゴール、ソルスモルクはあの氷河の手前。

溶岩地帯を抜け、丘を越えていく。そして大きな川を渡渉する。靴を脱いでの渡渉も慣れたものだ。

遠くに見える氷河の手前が今日の目的地

遠くに見える氷河の手前が今日の目的地

溶岩地帯を進んで行く

溶岩地帯を進んで行く

今日の川は、深さは無いものの幅が広い

今日の川は、深さは無いものの幅が広い

本日の目的地ソルスモルク

川を渡ると樹林帯となる。ゴールはもうすぐ。やがて氷河の手前に小屋が見えてきた。

遂にソルスモルクに到着!

遠くに見えていた氷河もだいぶ近くなってきた。ゴールは間近!

遠くに見えていた氷河もだいぶ近くなってきた。ゴールは間近!

遠くに見えるのがソルスモルクの小屋

遠くに見えるのがソルスモルクの小屋

先に進むことも考えたがこの日でトレッキング終了

ソルスモルクはロイガヴェーグルのゴールとなるが、更にその先に進むこともできる。エイヤフィヤトラ氷河とミルダルス氷河の間を越えてスコーガルまで進むフィムヴォルズハウルスと呼ばれるルートで、2010年に噴火した火山が間近に見られるということで近年人気が高まっている。

僕らはこのトレッキングをソルスモルクまでの4日に予備日1日を加えた5日間で考えていたため、予定通り進めれば、最後の日はソルスモルクからエイヤフィヤトラ氷河までの往復トレッキングを考えていた。一方、既にたくさんの絶景を眺めてきた満足感と、これまでの悪天候による疲労感もあって、天気次第では先に進むのは止め、この日のうちにレイキャヴィクに戻ろうかと考え始めていた。

ソルスモルク小屋のスタッフに付近の状況などを確認したところ、天気が悪く強風が吹き荒れており、火山も見えないだろう、とのこと。そのため予定を変更し、この日でトレッキングは終了。18時のバスでレイキャヴィクに戻ることにした。

この日でトレッキング終了。氷河に向かって記念撮影!

この日でトレッキング終了。氷河に向かって記念撮影!

レイキャヴィクのキャンプサイトで疲れを癒す

レイキャヴィクのキャンプサイトは大きなキッチンとコモンスペース、温泉水のシャワーがあって、この日もたくさんのトレッカーで賑わっていた。4日間の冒険を終えた僕らもなんだか我が家に帰ってきたような心地よさを感じた、笑。

レイキャヴィク・キャンプサイトには数多くのテント

レイキャヴィク・キャンプサイトには数多くのテント

コモンスペースもこのような賑わい。不思議と落ち着く空間、笑。

コモンスペースもこのような賑わい。不思議と落ち着く空間

Day4のハイライトと改善点

<ハイライト>

  • 大地が割れたような渓谷
    エムストルの小屋を出発してしばらくすると、大地が割れたように口を開ける渓谷が現れた。前日までの滑らかな山や火山灰の平原ともまた異なるダイナミックな景色。厳しい自然環境だが、やっぱりロイガヴェーグルは毎日が絶景だ。

<改善点>

  • 最後まで気を抜かずルートをしっかり確認すべき
    川幅の広い渡渉を越え、樹林帯に入るとゴールは間も無くだったが、幾つかある分岐で道を間違えて少し遠回りをしてしまった。標識も出ていたのだが、こっちだろうという思い込みがあって十分に確認せずに進んでしまったのが原因。最後まで気を抜かないように・・・

歩き終えて

氷河から溶け出した凍るように冷たい川の渡渉、横から吹き付ける砂交じりの雨、払ってもなかなか落ちない火山灰、そして氷点下近くまで冷え込む夜。コンデションとしてもっとも過酷なトレッキングとなったが、その厳しい自然環境がこのロイガヴェーグルの美しい景観を作り出しているのだろう。

4日間のトレッキングは毎日景色の変化があって、どの日も印象的だった。アイスランドは何処に行っても絶景だらけと言うが、自分の足で歩いて訪れる絶景はやはり格別。厳しい一面もあるが、それを上回る魅力があるからこそ、世界中からたくさんのトレッカーを引き寄せているのだろう。

ここはまたいつか歩いてみたいトレイルだ。

 

初日・二日目・三日目のトレッキングレポートはこちら

https://trailtravelers.net/iceland-laugavegur1/

https://trailtravelers.net/iceland-laugavegur2/

https://trailtravelers.net/iceland-laugavegur3/

世界のトレイルを巡る旅の全体概要はこちら

https://trailtravelers.net/worldtravel-route/

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